第153話【一騎打ち×2】

「さぁ~て!!じゃあ行ってこようかな!!」


メアリーは1人ミスコン会場に向かっていた。

優勝して資金を稼ぎ憧れのラルトに褒めて貰うのだ。

そう思うと足が軽い、まるで空へ飛べるようだ。

と思っていたのだが・・・


「破魔の刃、七神騎の一人【怪神騎】メアリーで良いんだよね?」


すっとぼけたマスク(´・ω・`)の男が立ちはだかっていた。


「・・・アンタ、誰?」

「神州進撃会のギルドマスターだ」

「・・・ふーん・・・アンタが・・・首領がアンタの事言ってたよ」

「あの年増、何か言ってた?」

「年増って・・・アンタも同じくらいの歳じゃないの?」

「まぁそうだが・・・とりあえず御同行願えるか?」

「これからミスコンに行かなくちゃいけないのよ」

「あ、そう」


そういうとギルドマスターは道を開ける。


「・・・何のつもり?」

「折角だし、ウチの最高戦力と遊んでやってくれ」

「・・・!!」


構えるメアリー、そして・・・・・




一方その頃、ミスコンの会場では熱気に包まれていた。

破魔の刃とへリングの妨害を物ともしない超新星リーシャ・ハイカー

絶対王者レッド・へリングの戦いを今か今かと待つ群衆たち。


「・・・・・えー会場の皆様に御案内が有ります」


アナウンスが鳴り響く。


「参加申し込みをしていたラン・ハンゲルトとメアリーが来ていない為

決勝戦を前倒しで進めたいと思います

つまりリーシャ・ハイカーVSレッドへリングの一騎打ちになります!!」


どっと沸く会場、ここに来ている者達は破魔の刃云々は如何でも良く

一刻も早くリーシャと言う新星が見たい人々なのだ。

そんな会場とは裏腹に楽屋ではリーシャにメイクをしているカホル。


「カホルさん、周囲を警邏の人達と確認した結果

破魔の刃の連中は今日は来ないみたいです」

「OK、なら今回は思いっきり胸を張って来なさい」

「分かりました」


メイクをして衣裳を整え舞台に向かうリーシャ。


「思い切りやって来なさい!!」

「はい!!」


舞台に上がるリーシャ。

歓声がどっと上がる、呑み込まれそうになったしかし耐えて前に進む。

ただ歩くと言う事がこんなに辛い事だとは知らなかった。

しかし辛さは出さない、胸を張る!!自信をもって前に進む!!

リーシャはそう心に誓って進んだのだった。

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