第56話【黄昏】

ハックとヴェンデスはトールォの部屋で待機し続けていたが

特に何も異常は無く時間が過ぎ昼頃に入った頃


「お腹空いたにょー・・・」


ポーチからひょっこりと顔を出すでぶ妖精


「おでぶちゃんもうちょっと我慢してね

・・・でも腹減ったなぁ」

「よぉ」

「モーニングさん」


ハックの元にモーニングがやって来た


「見張り御苦労さん、焼き鯖サンド作ってやったから食べぃ」

「有難うございます、では焼き鯖のサンドイッチって・・・」

「合わないって思うだろう?とりあえず食って見ろ」


恐る恐るサンドイッチを食べるハック

サンドイッチの欠片をでぶ妖精に与える


「美味しいにょー」

「あ、美味しいですね、これ」

「だろう?俺の腕も有るが鯖も良い鯖だよ、お前の所のドンには感謝だな

これからもちょくちょく鯖を卸して貰いたいよ」

「ドンさん意外とやるなぁ・・・酒飲みの鍛冶屋とばかり思っていました」

「うむ、酒もよく飲むよなぁ、酒持って来たけど呑むか?」

「未成年なんで良いです、と言うかモーニングさんこそ酒飲んで良いんですか?

今夜のパーティの料理とかは良いんですか?」

「一杯位なら大して問題ねぇよ」

「そうですか・・・」

「所でもう一人の・・・何て言ったか?」

「ヴェンデスさんなら、屋敷のドアの前に居ますよ」

「そうか、所で何てお前達トールォさんを守ってんだ?」

「ワインの隠し場所を知っているのはトールォさんだから

守っていれば怪盗も手出し出来ないと言う話ですよ」

「なるほどなぁ・・・じゃあそろそろ行くわ」

「お気を付けて」

「またにょー」


ハックの元から離れるモーニング


「お腹一杯だにょー」

「良かったねおでぶちゃん」

「にょ♪」


そんなこんなで時間は過ぎてパーティの時刻になった

窓が開き、ヴェンデスが顔を出す


「おう、ハックそろそろ時間だ中に入れ」

「分かりましたヴェンデスさん」


窓から部屋の中に入るハック


「ドアから入ってくれないかね・・・」

「すみませんトールォさん」

「全く・・・ではトワイライトを持って行こうかね」

「いよいよですか」

「一体何処に隠したんですか?やはり金庫?」

「少し違いますな、この部屋には秘密のワインセラーが有りましてな」

「おぉそれは凄い」

「秘密なのでまた暫く部屋を出て行って貰って宜しいですかな」

「分かりました」


ヴェンデスとハックは部屋の外で待っていた

暫くするとワインを持ったトールォが現れた


「では行きましょうか二人共」

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