第55話【ワインの隠し場所】

パーティ当日の朝


パーティの準備にモーニングを始めとしたコック達が忙しく動き

警邏達を始めとした警備も周囲を警戒している

ハックとヴェンデスはトールォの元で待機している


「・・・ハックさん、ヴェンデスさん、一つ聞いても宜しいですか?」

「はい、何でしょう」

「何故私の所に?もっと周囲を警戒するべきでは?」

「ヴェンデスさん、それ俺も気になってました」


トールォが自分の所にやって来た二人に対して質問をする

ハックも便乗して質問してヴェンデスが問いに答える


「それは簡単ですよ、ホイップの目的は貴方が隠しているワインでしょう?」

「え、ええその筈です」

「だったらそのワインの周囲で張っていれば良いじゃないですか」

「!?」


驚くトールォ


「何故、この部屋にトワイライトが有ると知っている!?」

「え?この部屋に有るのですか?」

「・・・知らなかったのか?」

「いえ、隠し場所を知っている貴方を張っていれば良いかなぁと思っていたのですが・・・」

「・・・・・そ、そうなのか・・・」

「・・・何だか隠し場所を当ててしまったみたいですみません」

「いや、こちらの勘違いだから気にするな・・・

しかし何とも力業なやり方だな・・・」

「シンプルなのが一番分かり易くて最適解なんですよ」

「ほ、ほぉ・・・なるほどなぁ・・・

だがしかしちょっと私仕事をしなくちゃ行けなくてな

色々機密が有るので部屋から出て行って貰いたいんだが・・・」

「パーティが成功するか如何かの瀬戸際なのに仕事ですか?」

「う、うーん、でもやらないと困った事になるし・・・」

「ヴェンデスさん、ここは部屋の外で待機で良いんじゃないんですか?」

「まぁそれもそうか、では外で待っていますので何か有ったらよろしくお願いします」


ハックとヴェンデスは部屋の外で待機する事にした


「ハック、お前は外側から窓を見張れ」

「え?」

「窓から突っ込んで来るかもしれないだろ?」

「考え過ぎでは?」

「ばっか、お前50Gのボーナスの為だぞ

万全を尽くせ、念の為にバフをかけて置くぞ」

「バフ?」

「付与魔術師だからな行くぞ【Spell Longer】」


ハックを光が包む


「・・・特に変化は無いですが・・・」

「これからかける魔法の効果時間を延ばす魔法だからな・・・

【Power up】【Defense up】【Dexterity up】っとこれ位で良いか」

「おぉ・・・何か力が増した感じがします」

「それは良かった、では窓の外に移動しろ」

「はい!!」

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