第3章【乾期の都!!】

第36話【乾期到来】

ハック達が満腹町から帰って来てから暫く経った後に最悪の悲劇

都に乾期が到来した、人々の肌はカサカサになり乾燥による出血も多発し

世は絶望に満ち溢れていた、そんな中保湿クリーム【ヌベア】が空前の大ヒット

ヌベアはたちまち売り切れ必死の大ヒット商品と化しヌベア工場もフル稼働

だがしかしヌベアを独占する為に暴徒達がヌベア工場に殺到

ヌベア工場側も様々なギルドに依頼して工場を守ったのだった

神州進撃会もヌベア工場を守ったギルドの中の一つ

ヌベア工場から渡された報酬のヌベアを果たして皆はどう扱うのか!?


「現物支給かぁ・・・お金の方が良かったんだけどなぁ・・・」


ハックが寮の自分の部屋でヌベアの缶を弄んでいる


「そうは言うけどな、それ一個5G以上で取引されているんだぞ?」


ヴェンデスがハックを窘める


「おだんご500個くらいかにょー・・・」

「おでぶちゃんは乾燥大丈夫?」

「でぶ妖精はどんな過酷な環境でも

ぐーたら出来る位には強靭な肉体を持っている大丈夫だろう」

「どやぁぁぁ・・・」

「イラっとするなぁ・・・じゃあ売りますか?」

「慌てるな、高値で売り抜けられるタイミングを待て」

「タイミングとか良く分からないですよ

・・・ヴェンデスさんもヌベアを貰ったのでしょう?」

「あぁ、俺は金持ちだが乾燥に困っている老人に10Gで売り渡した」

「乾燥に困っている老人か・・・俺は大丈夫ですが

ヴェンデスさんは平気なんですか?」

「俺が凄い魔法使いだって忘れてないか?保湿魔法位修めている」

「保湿魔法・・・地味ですね?」

「高等技術だ、そんじょそこらの魔法使いには扱えない大魔法だ

もしも下級魔法だったらヌベアで争い何か起きない」

「乾期はやはり凄いですね・・・」

「あぁ、そうだな・・・巷では乾燥して体中血塗れになったとかも聞く」

「怖っ!!」

「女性陣は自分用に使うらしいけど、ハック、お前は大丈夫か?」

「俺の田舎は乾期が都より弱いんで平気でしたが・・・

今年は少し辛いかも・・・」

「自分でヌベアを使うか、売り飛ばすか、良く考えるんだな」

「そうですね・・・ちょっと出かけて来ます」

「おう、気を付けてな」


そのまま外に行こうとするハック


「おでぶちゃんを忘れてるにょー」

「おでぶちゃんはお留守番」

「にょー、何か食べ物買って来てにょー」

「はいはい」

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