第35話【でぶ貴族】
八仙飯店での仕事を終えた一行
翌日帰路に着こうとしたが
「馬車のメンテナンス?」
「昼頃になったら出発するから時間潰して来て下さい」
御者が馬車に不具合を見つけて治すのに昼までかかるそうな
「じゃあ何処かで時間潰しますか?」
「じゃあ気になってるお店有るから行くにょ!!」
ハックの提案にでぶ妖精が答える
「気になっている店ねぇ・・・因みに何処?」
「でぶ貴族!!」
「まぁ良いんじゃないの?大盛りメインの店だし安かろうさ」
「私もそれで良いよ」
「皆でシェアするのも面白そうね~」
「じゃあ行きましょうか」
「にょー!!」
画してでぶ貴族に向かうのだった
でぶ貴族の外観は丸っこい外観にでぶ妖精の顔の絵が描かれて居たり
店の敷地内にでぶ妖精の巣箱が幾つか周囲に置かれておりとでぶ妖精に優しい作りになっていた
「にょー、これはでぶ妖精に優しい店にょー」
「んじゃ、中に入りますかね」
「朝方だけどやってるのかな?」
「噂だと24時間営業らしい」
「何だそりゃ、夜中や早朝に客が来るのか?」
ドアを開けるとそこにはそこそこの人数の客が居た
でぶ妖精のみの席も多い
「・・・このでぶ妖精も客・・・なのか?」
「さぁ?」
「いらっしゃいにょー、何名様だにょー?」
1mサイズのでぶ貴族のエプロンを付けたでぶ妖精が尋ねる
「5人とでぶ妖精1匹」
「にょー、こっちにどうぞにょー」
案内された席に座る一行
「こちら御通しの塩キャベツだにょー」
「あぁありがとう、って多ッ!?」
丸々一個の塩だれに漬けられたキャベツが現れた
「・・・味自体は普通だな」
キョクが一口食べてみる
「とりあえず注文しますか、何食べます?」
「揚げ物が良いかな」
「ポテトフライが食べたいわぁ~」
「ホッケは如何だ?でかいし皆でシェア出来る」
「鶏肉系が食べたいかな」
「トーホク、それ共食いにならない?」
「私は鷲の鳥人で有って鷲じゃないからね?」
「じゃあすいません唐揚げ(大)とポテトフライ(中)、あとホッケ」
「唐揚げ(大)は五人とでぶ妖精だけじゃ多いかも、アレ中だにょ」
店員のでぶ妖精が指差した先には大皿に盛られた沢山の唐揚げが有った
「アレで中!?」
「おでぶちゃんを舐めるなぁ!!」
「おでぶちゃん、張り合わないの」
「すいませんにょー他の御客様の分の御通しをもって来たにょー」
奥から別のでぶ妖精店員がやって来た
そのでぶ妖精の手と頭の上には5つの塩キャベツ(一球)が!!
「「「「「そんなに食えるか!!」」」」」
「美味しそうだにょー」
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