第6話【初仕事】
身支度を整えギルドに顔を出すハック
そこにはキューとポート、そして他に若い男が二人居た
「ハックおはよー、あ、紹介するよ
学生やりながらギルドに参加しているナガノ君」
「どもっす・・・」
背は高く金髪だが気弱そうな青年がお辞儀する
「こっちがスタイリストの」
「カホルよ~、よろしく~」
ナガノよりも背が高く露出多めの服を着た
紫髪のくねくねしている男がウィンクする
「ど、どうも」
「やーん、中々カッコいいじゃない、ねぇポート」
「別に私男目当てでギルド来てないし」
「オカタイわねぇ~もっと笑った方がカワイイわよ」
「カワイイとか別に求めてないし・・・」
「あら、そーう?じゃあ私ねらっちゃおうかしら」
何を狙うんだ何を、とハックは心の中でツッコミを入れた
「はいはい、おしゃべりはこれ位にしてお仕事決めようか
新しい仕事は来てないけど昨日から残っている仕事有るし
好きな仕事選んで取ってってね」
「は~い、じゃあ今日は一日オフだし
私はカピパラちゃん達の見張りにしようかしら」
「じゃあ・・・・・本の整理の仕事を」
「私はでぶ妖精捕獲にするわ」
「あ、俺もそれでお願いします」
ポートがハックを見やる
「あらあら~これは~もしかして~」
ニヤニヤしながらカホルが見やる
「あ、いや、俺は別に・・・
ただこれが良いんじゃないかってヴェンデスさんが!!」
「ヴェンちゃんが?ん~・・・まぁ確かに初心者向けの仕事ね
良い修行にもなるかも」
「・・・でぶ妖精捕獲ってそんなに厳しいんですか?」
「やれば分かるわよ、じゃ、行って来るわ~」
「じゃ、俺も・・・」
カホルとナガノはそう言いながらギルドから出た
「・・・ハック、もしかしてヴェンデスから
でぶ妖精が一杯居るスポットとか聞いた?」
「え、聞いたけども・・・」
「マジかー・・・まぁ最初だしそんな問題にはならないか」
「どゆこと?」
ハックがポートの言葉に戸惑っていると
「ポートはでぶ妖精の取り合いになるんじゃないかって思ってるんじゃないの?」
「あー・・・確かに歩合制だし大事な所だな」
「まぁ最初だから上手く行かないと思うよ」
「・・・さっきからそれだけどでぶ妖精探しってそんなに難しいの?」
「うん、繰り返しだけどやれば分かるよ」
「・・・・・じゃあ行って来ます」
ギルドから出ようとするハック
「あ、待った、一応籠を持って行きなよ」
「籠・・・あ、確かにでぶ妖精を入れるのに必要だったな、ありがとう」
「こんなんで大丈夫?他の仕事にしたら?」
若干あきれ顔でポートが口を挟む
「まぁやるだけやってみるよ」
「あ、そ、足だけ引っ張らないでね」
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