第2話 手荒い歓迎、天才は御礼


 織原莉乃はただの女子高生であった。それはつい先日までの話になろうとしている。突如現れた少女、野比瑠奈により彼女が超能力者である真実を告げられる。

 平日、電車は通勤時間を過ぎて座るのも容易くなっている時間帯。普段通り制服を着ていながら、莉乃の目的地は学校では無かった。

 事の発端は先日の野比瑠奈との邂逅まで遡る。





 茜色に空が染まる中の帰り道、莉乃と瑠奈は2人最寄駅までの道中を共にしていた。瑠奈のおかげで髪が異様に伸びた莉乃は、特大のお団子ヘアーで自身の首をいじめないよう姿勢良く歩を進めていた。それもあって少し気を張って歩く莉乃の隣で、いわば加害者とも言える瑠奈はニコニコと跳ねるように並んでついてくる。


「それで、私は具体的にどうすれば良いの?」


 先に口を開いたのは莉乃だった。彼女は今日とてつもない程に奇妙な体験を浴びせられている。超能力との出会いはもちろん、平和を体現するために構築されたこのディストピアでは、先輩に呼び出しからの暴行未遂も十二分に奇妙な体験と言える。

 瑠奈からは「同類だ、プログラムに参加して」といった旨しか伝えられていない。莉乃が電波じみた彼女のセリフを信じる材料は、瑠奈の超能力の存在のみである。それのみだが、莉乃にとって耳を傾ける価値を感じさせることに不足はなかった。


「ん~、織原ちゃんはまだ自分の能力を把握してないよね?」

「そりゃあね。ちょっと出来の良いだけだと思ってたし」


 瑠奈の質問返しに、莉乃は何の嫌味もなく言い放つ。今までの莉乃は、他の生徒と横並びで一糸乱れぬことに気を遣っていた。だからこそ、輪を乱しかねない強気なことは例え誰が聞いてなくても口にしなかった。それが彼女自身の中で幾度も反復されるかもしれなかったからだ。


「うへ~、歯に衣着せないねぇ。ただそういうわけなら、やっぱり彩音さいおん先生に診て貰わないとかなぁ」


 ジトっとした目で笑いながら瑠奈はスマートフォンを取り出すと、検索アプリを起動する。鼻歌交じりにスマホをいじること数秒、ある施設のホームページを開いて莉乃へ見せる。


「ここ! 彩音先生は国立神経科学研究センターの所長なんだよ!」

「研究者の人? いきなりそれっぽいけど、そんな偉い人も関係してるんだ……」

「私が織原ちゃんと同じ高校に入学してるのも、彩音先生もとい国のおかげなんだぜ?」


 小さな瑠奈の掲げるスマホの画面へ顔を寄せて見る莉乃へ、瑠奈はサムアップしながら顔を近づける。


「国? 今は……っても、日本ってまだあるってこと?」

「そういうことっ!」


 莉乃は深い溜め息をつき、瑠奈から顔を離した。先程聞いた世界の真実から察するのは難しくないだろう。世界の裏では日本という国が未だに喉元へ刃物を突き付け、偽りの平和を押し通し続けているのだから。


「大丈夫! 先生は私達には優しいからさ!」


 瑠奈は気合を入れるようにポンと莉乃の背中を叩いた。姿勢を崩しかけて莉乃は少しムッとするが、瑠奈の親しみやすさを感じたのか鼻で笑う。


「ったく――わかった、じゃあ行こうか!」

「え? 今日はもう退勤してるだろうし――」





「日を改めるのは良いけど、なんで一人なのよ……」


 移り行く車窓の風景を見ながら、無事普段通りの長さに切り直した髪を弄る。織原莉乃は電車で一人、かれこれ一時間ほど揺られていた。彼女を誘った瑠奈はというと、一緒に行く予定であったが、今朝急に「サボったらママに殺される」と連絡があった。野比瑠奈は超能力者だが一介の女子高生であり、二つ上の男子高校生を沈黙させられても母親には敵わなかったらしい。


 莉乃としてはこれを仕方のない理由とはし難いことこの上無かったが、同伴者がいなくなったからといって延期するほど彼女の気も長くはなかった。新学期早々に高校をサボることは非常に悪目立ちもするが、そんな些細なことは気にならない程の興味が彼女をつき動かす。


「次は国立神経科学研究センター前、国立神経科学研究センター前――」


 電車のアナウンスがすっかり寂しい車内に響き渡る。目的地は幸いにも駅名にもなるほど駅から近く、わかりやすい場所であった。


 国立神経科学研究センター(National Institute of Neuroscience)は旧日本国内領土における最先端の神経科学研究所である。ここでは特に脳の高次機能についての研究が盛んに行われており、世界的にも旧米国をも凌駕する成果を上げているため、世界中から最高峰の頭脳が集められている。


 ――というのが莉乃が調べてわかった大まかな情報だ。


 瑠奈からあれほど衝撃的な話を聞き、超能力という未知の存在を知らされた莉乃にとって「脳の高次機能」が何を指しているかなど容易に想像出来ただろう。

 この世界の暗い闇を垣間見る場所に、機会になることは間違いない。莉乃もわかっていたが、それ以上の期待と希望が霞ませていたのか、彼女の日常を彩り得る可能性は彼女の足取りを軽やかにさせた。


 国立神経科学研究センター駅では莉乃ともう一人降りたかどうか程度で、ホームも閑散としている。駅自体は清潔感と現代感――近未来感とも言えるが――に溢れている。莉乃達の通う第四中央高校の最寄り駅は乗車降車する人の数が多く、その分良く言えば活気はあるが、悪く言えば小汚い。

 莉乃も一側面ではただの女子高生である。ニュータウン的施設は心躍るのか、恥ずかしげもなくキョロキョロと周りを見渡しながら歩く。

 スマホの道案内を見ながら、駅中央口から出て目的地へと歩みを進める。ゆっくり歩いて徒歩5分と出ている道は、若く運動もしっかりしている莉乃なら3分足らずで息も上げず歩いて行けるだろう。


 何もなければ、であるが。


「そこの嬢ちゃん、ちょっと道を聞きたいんだが……」


 不意に一人の男性背後から莉乃に声をかけてくる。莉乃が男性をしっかり目視すべく身体を向けようとした。

 その瞬間、莉乃の視界には間違いなく彼女の眼をめがけて飛んでくる二本の指があった。莉乃は状況を理解できなかったが、今起こっている事実を把握し、瞬時にかがんで眼を守り抜くと、腕の伸びてくる元の主を見た。

 男は細身で黒いパーカーにデニムのパンツ、フードを深く被っているため顔をうまく見れないが、フードの隙間からは金髪が覗ける。


「うっそでしょ!?」


 莉乃の咄嗟の行動に男は驚嘆の声を上げ、よたよたと引き下がり最大限距離を取る。


「二日連続暴漢に会うなんて、なんかバチ当たりなことしたかな……」


 莉乃は膝を伸ばして立ち上がり、我が身に降りかかる災難を嘆く他なかった。


「こんな所にわざわざ電車で来る奴なんて、おおよそ理由は割れてんだよ!」


 一言吠えると、男はパーカーのポケットから折り畳みナイフを取り出すと、突きたてながら莉乃に向かって走って出す。直線的な行動に対し、莉乃は不敵に微笑みながら堂々と立ち受ける。

 案の定、男のナイフは莉乃の身体を捉える事はなく空を斬る。ひらりと舞うように右足を引くように横へ踏み出して莉乃は重心をずらす。。


「お兄さん、これ正当防衛ですからね」


 一言、念を押すように呟くと莉乃はワンステップ挟み、二歩目の左足で着地点を強く蹴るように助走をつけると、右脚で男の顔めがけ容赦の無い上段蹴りを繰り出す。当然、男は避けること叶わず、綺麗に蹴りを顔面で受け止めることになった。脚の終着点と男の顔面からは嫌な音がミシっと骨が軋むような音が響き渡る。女子高生、いや人間の上段蹴りが人ひとりを飛ばすなど冗談にも思える光景を莉乃は容易くやってみせた。


 男は見事に吹っ飛び、街路を二回ほどバウンドして静止する。常人なら絶命はなくとも、意識を失ってしまう程の衝撃だろう。あるいは、身体を強打することで呼吸困難に陥るだろうか。


「いってぇ……容赦ねぇガキだなおい!」


 しかし、男は大声を上げるのみでスッと上体を起こす。


「驚いた! 人って意外と丈夫なんだ!」

「んなわけあるか! 殺人キックだったわボケ!」


 つい昨日、初めて人を蹴った莉乃は加減というものも、人を壊した時の感覚も知っているわけがない。それゆえに彼女の繰り出す蹴りは常に全力で放たれ、その精度は回数を重ねることで確実に威力を増していた。

 それなのに、目の前の男は平然と立ちあがり、莉乃の天然ボケに対して的確に突っ込む余裕を持ち合わせている。男は土埃にまみれてしまったものの、血を微塵も流していなかった。


「でもお兄さん、元気じゃん。全然痛い目見れてないわ」

「いや! これは違う! 痛いから! 俺が悪かったから!」


 悪意の微塵もない莉乃のセリフに男は震え上がり、旧日本が古来より活用していた対外謝罪術、土下座を繰り出してきた。

 男は顔を上げるとフードを上げ、顔の全貌を晒す。肩に付くか付かないかほど伸びた金髪のパーマ、少し人相が悪いような目もとに鼻筋がしっかりしており、パッと見はとっくに成人しているように見える。


「俺は阿古剛介だ! お前と同類で先生から頼まれて出迎えに来た!」

「彩音先生ね。随分手荒い歓迎だけど、これは先生にも気をつけないと――」

「違う違う! 俺の出来心でしかない! 先生は関係ない!」


 阿古剛介と名乗った男は再度、否、何度も額を地面へぶつけながら「内密に」とチャントのように呟き懇願の姿勢を体現する。成人男性が女子高生に土下座を連打するその様は情けないことこの上ない。ここが人の少ない場所でなければ、大衆の晒し者と化していただろう。


「それで阿古さんとやら、色々聞きたいんだけど……まずはなんで私に手を出したの? 喧嘩売ってるの?」

「その……野比にからかわれて、俺じゃ女子高生にも勝てないと聞いて、つい……」


 莉乃はそこで瑠奈の名前が出てくることに少し驚いたが、剛介のあまりにも短絡的な動機に呆れて言葉を失った。莉乃の彼を見る目はまるで汚物に対するそれとほぼ同じであった。


「そ、そんな目で見るなって!」

「私がたまたま避けられたから良かったものの、女の子相手に不意打ちの眼つぶしから刃物を取り出す男の人って――」

「あぁぁもうプライドなくてすいませんでした! 卑怯ものですいませんでしたぁあ!」


 剛介の土下座は止むことはなく、莉乃の冷たい視線も変わる事はなかった。人の第一印象は三分で決まり三年継続する。莉乃の剛介に対する印象はマイナスを振りきったスタートになった。


 奇妙な出会いを経て数分後、莉乃と剛介は国立神経科学研究センターを目の前にしていた。二人の距離感は誰がどう見ても仲睦ましさを微塵も感じさせない。道中に会話をするわけもなく、莉乃はしきりに溜め息をつき、そのたびに剛介がビクリとして様子を伺う。コミュニケーションと言っていいのか怪しいやり取りのみで、道中を共にしていたのだ。


「……あの、着いたぞ織原」


 目的地の敷地内に入ると、探るように剛介が小声で呟くように言った。


 高い建物の続く道中を抜け、塀の無い広く芝生が続いていく庭の建造物が目に入る。芝生に埋もれるように置いてある大理石の看板にはしっかりと「国立神経科学研究センター」の文字があり、目的地であることは言われるまでも無く一目瞭然であった。

 玄関ロビーまで遠いような庭ではなく、奥行きがないような敷地面積の異常さは入るまでもなく感じさせられた。外観としては学校の講義棟とも思えるようなものだが、それも目に見える範囲での印象に過ぎない。


「案内ご苦労さま、もう帰って良いわよ」

「ほんと悪かったって……いつまでもヘソ曲げてねぇでよ……」


 織原莉乃は下衆な野郎にも優しい博愛主義者である。ゆえに莉乃はどれだけ剛介を見下していようとも、最低限の労いの言葉は欠かさないのである。無論、その眼はスラム街でドブネズミを見る貴婦人のような冷淡さであったが。

 他方、剛介は諦めてはいるようであるものの、自分が蒔いた種をどうにかしようと必死だった。それゆえに、剛介は常人の自尊心を持ってして決して成し得ないような土下座の連打をいとも容易く行ったのだから。だが、結果は今まさにこの場が物語っている。


「なぁんだ阿古くん! 随分仲良くなれてるじゃない!」


 施設の正面玄関から2人の方へ歩きながら、男性はとんちんかんな感想を浴びせて来た。


「先生、やっぱ俺野比のこと嫌いです。あいつと話すと調子狂います」

「野比くんは阿古くんが大好きだからねぇ、女心を汲みとって上げるのも男性の役目だよ?」


 先生と呼ばれた長身長髪で白衣の青年は剛介を茶化すように答え、スッと莉乃の方へ向き直ると手を差し出した。


「初めましてだね、織原くん。私が彩音京也だ。このラボのオーナーであり、ご縁があればこれから君の能力開発をお世話することになる者だよ」


 彩音は懇切丁寧に自己紹介をし、にこやかにほほ笑む。彼の黒い髪は結ばれることなく白衣の第二ボタンまで届きそうなほど伸びきっている。しかし、不思議と清潔感もあり、爽やかな青年であった。

 少し戸惑いながらも、莉乃は彩音の握手に応える。


「えぇ、よろしく。……失礼ですが、先生って何歳なの?」

「西暦2082年の10月12日生まれ、今年で39になるね」


 彩音の答えに莉乃は思わず声をあげて驚く。無理もない、彩音は非常に若く見える。黒い長髪から覗く顔の作りは凛々しく、決して幼いわけでは無いのだが、年齢特有の肌の経年劣化を微塵も感じさせない。化粧も嗜む年齢に差し掛かっている莉乃には、彼がファンデーションの類を乗せているわけではないことが嫌でもわかってしまう。


「先生が年不相応に若いからビビってんですよ。野比も能力に全然触れた事無いって言ってたでしょ」

「あぁそうだった、これは失礼したね。私は色々と、ここにいる阿古くんや君の友人でもある野比くんのおかげで快適に過ごしてるんだ」


 剛介のツッコミに彩音はお腹を抱えて笑いながら莉乃への謝罪を挟む。それでもなお、莉乃は釈然としない表情を浮かべているので、彩音は付け加えて説明をした。


「失礼失礼、言葉足らずだったかな。私の容姿については主に阿古くんの『超再生』によるものだ。彼は凄いタフガイでね、例えば腹部を包丁で刺してもすぐさま再生して、磁力が反発するように刃が身体の外へ跳ね返されちゃうほどなんだ! 織原くんも遊ばせてもらうと良いよ!」

「先生、話が反れてます。それだと先生の若さの秘密が伝わりませんし、俺がおもちゃなんですが……」

「だってあんなのおかしくて笑っちゃうでしょ~! 世に公表できないことが非常に悔やまれるね~!」


 彩音は終始笑っている。愉快な人だということはわかるが、発言が少々サイコパスじみており莉乃は若干引き気味で愛想笑いを浮かべるのみであった。途中チラリと剛介の方を見ると、ゆっくりとうなずいて彼への同情の意を示す。


「あぁすまんすまん、また一人で盛り上がってしまったね。それで、ちょっかい出した阿古くんから見て織原くんはどんな能力と見た?」

「そうですね……って、何を言ってるんですか? 新人に手荒な真似を――」

「黒いパーカーが砂まみれさ。君の能力が服も綺麗さっぱり出来るんだったら、私もわからなかったなぁ」


 剛介を上から下まで舐めるように見まわしてくる彩音に対し、その剛介は顔面蒼白という言葉がこれ以上なく相応しい顔色と化している。


「君のその残念な所も魅力だと思うよ。で、どう見た?」

「絶対思ってないでしょ……そうっすね、反応速度も脚力も異常でした。あの蹴り、前に先生の実験で電車に顔面から相対速度何百キロかで突っ込んだ時を思い出しましたよ」

「それ人間じゃないじゃん! そっか君達ぶっ飛んでんだったね、あっはははは!」


 何を言っても笑い続ける彩音に、剛介も呆れ果てた表情になる。少し笑いが落ち着くと、彩音はグッとかがんで莉乃の脚をまじまじと見つめる。


「な、なんですか――」

「ふむ、流石に阿古くん冗談が過ぎたね。でもこれは確かに、彼女のハードウェアに対する負荷が極端に高く見える。右脚のこれは蹴りの接触点であろうとして、その他に両脚の各所で内出血が起きているね。織原くん、痛くはないかい?」


 女子高生の足をまじまじと見る中年男性に対する適切な反応を莉乃が見せるものの、彩音は彼女の綺麗な脚に対する男性らしい興味を微塵も感じさせなかった。だが、彩音が指摘した通り、莉乃の脚にはうっすらと痣のようなものが広がっており、不健康さを思わせる。


「あぁ、押すと痛いですね。こんなぶつけ……阿古さんにぶつけたか」

「俺を蹴ったのなんて右脚だけだし、人を物みたいに言うなや」


 莉乃は剛介をジロッと見るが、剛介はすかさず反論する。剛介の顔面をクリティカルヒットさせた部位はより青々しく若干腫れていた。


「後でより詳しい調査はするけど、織原くんは単純な肉体強化って感じじゃなさそうだ。人間、というより今の君という肉体の許容値を超えたパフォーマンスを叶えているみたいだね」

「見終わったなら治します?」

「そうだね、女性をこの脚のままにさせるのは罪深い事だ」


 彩音のキザなセリフに剛介は「へいへい」と生返事をすると、莉乃の脚に対して手をかざす。まるで瑠奈が橘を伏せ、莉乃の髪を無意味に伸ばした時と同じように。

 莉乃の脚に広がる青痣は目に見えて薄くなり、遂には健康的な肌色一辺倒の若々しい魅力的な脚へと戻った。


「ありがとう阿古さん、元よりだいぶ色味が良くなったあたりはアンタの趣味かしら」

「お前が健康体だからだ、一言多い女だな」


 莉乃と剛介は憎まれ口を叩き合うも、それは妙に親しさを感じさせるものになっていた。莉乃としては無意識的であろうが、彼女の中で超能力者であるということの証明はそれだけで好印象へ傾く事実なのだろう。


「うん! 無事仲直りは済んだようだし、私の研究室で続きを話そうか」


 パンッと彩音が手を叩き、2人を施設内へと招き入れる動作をする。


「ようこそ、ここが世界の真実だ。織原莉乃、君を歓迎するよ」


 彩音は不吉なセリフに似つかわしくない満面の笑みで、莉乃を誘う。また一歩、引けぬ道を進んでいく彼女の顔にはまだ希望ばかり溢れていた。

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