第13話 2019年宇宙の旅


 もうすぐ夏休みが近づいてきた!

 俺はうずうずとその時を待つ。

 特に予定はないが、夏休みが嬉しくない学生などいるはずがない。

 御手洗辺りを誘ってどこか遊びに行こうかなどと考えていた時だった。

 授業中、全員の集中が前に向き、先生が黒板にあれこれ書いているその瞬間。

 隣から手紙こうしんがあった。

『今日の夜に屋上に来て欲しい』

 ……。

 何だろう。

 いよいよ俺はアブダクションされてしまうのだろうか。

 ……おかしいな、そんなに俺自身はその事に恐怖を感じていなかった。


 アブダクションに対する恐怖はなくても夜の学校は怖かった。

 なんとか幽霊の恐怖と戦いながら屋上にたどり着く。


 屋上への扉を開ける。


 そこに居たのは、シロホシ・レイラと彼女の髪色と同じ鏡面のUFOだった。

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