自主企画【魔法の設定について根ほり葉ほり質問です。】回答

1. 古竜・竜族について【質問A群】

質問A群(必須)


 0-1 作中において、作中世界における理解とは別に魔法についての設定はありますか? 例えば、信仰の対価とされているが実際には自然法則の一つである、というように。

 もし存在するなら、これから答えることについて必要に応じて二つの解答を用意しなさい。その場合、裏設定の方を()で括るか、別の方法で区分すること。

 

 0-2 人間は存在しますか? 存在しないか、メインの種族ではない場合、これからする質問に出現する人間の単語を、主に活躍する種族に置き換えて答えて下さい。


 0-3 その種族について簡単に説明して下さい。


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【回答】

 0-1 :「作中において、作中世界における理解とは別に魔法についての設定はありますか?」

 ⇒あります。登場人物たちは「竜祖の加護によって」「超自然的に」作動していると思っていますが、実際には科学の力です。(なので、作品ジャンルは本当は異世界ファンタジーじゃなくてSFなんですが……裏設定なので)


 ・魔法(あるいはそれに該当するもの)とは何ですか? 端的にその概念を説明して下さい。  

 ⇒作中世界で『竜術』と呼ばれています。力ある生き物、古竜と絆をむすび、その力を利用しておこなう一種の魔術です。

***裏設定***

 かつて人間たちが星間を航行し、惑星を居住可能とするためのテラフォーミング技術のなごりが、『竜術』として残存しているという設定です。竜術とは直接関係ありませんが、長大な距離を移動するため世代を交代しながら航行する、いわゆる「世代宇宙船」の設定も含まれています。


■その世界における魔法的分類を箇条書きで述べなさい。また必要に応じて説明を加えなさい。

 ⇒

◎紅竜  (〈乗り手ライダー〉:錬金術師アルケミスト

 地質や化合物を司る竜であり、創世記ではもっともはやく地上に現れたとされている。〈乗り手ライダー〉と〈呼び手コーラー〉はどちらも錬金術師の要素を持っているが、〈乗り手ライダー〉はより広範に力を及ぼすことができ、たとえば土壌の性質を一晩で変えるなどといった技が可能。〈呼び手コーラー〉の種類としては錬金術師、冶金術の専門家など多岐にわたる。特に名がつかなくても、技術者や職人には紅竜のコーラーが多い。黒竜同様、数が多い竜種。


◎白竜  (〈乗り手ライダー〉:流れを追う者フローチェイサー

 天候と農業を司る竜であり、〈乗り手ライダー〉は大気の流れを読み水脈と通じ、制限はあるものの天候を変えることさえできる。創世の時代には空を覆う雲ほどの群れとなって、不毛の土地をヒトが住めるように作り替えたとも言われている。もっとも魔法に満ちた竜であり、存在も希少である。〈呼び手コーラー〉は気候を調節する〈日和見ひよりみ〉をはじめ、〈風読み〉、〈風使い〉、〈水脈師〉などがいるが、全体として〈乗り手ライダー〉、〈呼び手コーラー〉の数も少ない。及ぼす影響が過大であることから、術者には特に規制が多い。


◎黒竜  (〈乗り手ライダー〉:炎をもたらす者ファイアブリンガー

 炎をつかさどり、現在ではもっとも数の多い竜。火を操る攻撃性の竜術のイメージが強いが、空気の濃度や圧を変化させる術でもあるため、逆に炎を鎮静化させることもできる。〈乗り手ライダー〉と〈呼び手コーラー〉の数ももっとも多く、ほぼすべてが軍属である。詠唱を唱えることで人間のマスケット銃と似た銃を扱う〈鉄の息吹〉という職種も存在する。

 種族の重要な特徴として、唯一、ヒトへの攻撃が可能。

 また、〈乗り手ライダー〉の最大勢力であり、政治力や発言権も強い。


◎黄竜  (〈乗り手ライダー〉:知恵ある者ワイズマン

 智慧の竜と言われ、人文、天文などの知識を持つほか、術の発動に不可欠な古代文字の保存や管理を行っているとされる。長命な竜族は人間と比べると文字や書物に関心が薄く、五種の竜のなかではもっとも軽視されがちな竜族。〈乗り手ライダー〉の中にはかつて予言者や政治家、研究者として高名な者もいたが、多くはない。〈呼び手コーラー〉の職種としては芸術家、教師など。神官でもあるが、青竜の神官と比べると冷遇されている。かつては、〈黄金賢者〉を輩出する竜種でもあった。


◎青竜  (〈乗り手ライダー〉:医術師ヒーラー

 医術や生体系の知識を司る竜。癒しの技を扱うが、生物兵器としての古竜を管理する役目も担っていると思われる。現在の御座所は彼らの一族が主流。〈乗り手ライダー〉は生体組織を組み替えるほどの力を持つが、数が少なく、希少。〈呼び手コーラー〉は〈癒やし手ヒーラー〉と呼ばれることが多い。術者自身や他者の肉体的能力を一時的に強める〈剛腕〉〈遠目〉などの能力は、青の術者のなかではありふれたものである。


***裏設定***

 かつて、世代間宇宙船のなかで航行の責任をになう支配者層を「パイロット」と呼びました。かれらは人間を新天地に導くため、テクノロジーを直感的に使う遺伝性の能力と、非常な長命、その他ののぞましい遺伝的特性をかねそなえたデザインヒューマンです。テラフォーミングが成功し惑星に定住するようになると、これらの知識はしだいに失われ、パイロットは「ドラゴンライダー」(あるいは単にライダー)と呼ばれるようになりました。ヒトより長命の支配者層たちは自分を人間よりすぐれた生き物、竜祖の加護ある者として「竜族」と自称するように。


 竜種との相性は遺伝的に決定されていたため、それぞれの竜種のパイロットたちに序列がありました。紅・青・黄は高度専門職。白竜は支配者層であり、船のトップは「女王」と呼ばれていました。軍事をつかさどる黒竜は女王の配偶者「騎士王」を輩出していましたが、女王にしたがうことが義務づけられていました。これらの序列は、いまでは失われています。

 もうひとつ。実は黄のライダーにはハッキング能力があり、すべての竜種の能力を(小規模ながら)あつかえるという裏設定がありました。黄のライダーであるマリウスが白竜の術を使っていたのは、このためです。


■その世界における魔法的生物の分類を箇条書きで述べなさい。必要に応じて説明を加えなさい。別途、人間について述べなさい。 

 ⇒竜術の媒介となる古竜の分類について述べようと思いましたが、ひとつ前の質問で回答してしまいました。

 人間について。

 前述のように、作中世界の人間はこの世界の人間の遠い子孫ということになります。主人公のリアナふくめ、登場人物の多くは「竜族」と呼ばれていますが、かれらも(遺伝操作されているとはいえ)生物学上は人間です。長命美形で超自然的な能力をもつので、いわゆるエルフっぽい感じですが……


 ほかの生物。

 地球ではない惑星の話なので、エイリアンもいます。原生生物は大きく二種類あり、西に棲むキノコ型の「先住民エルフ」。竜族に寄生する特徴があります。もうひとつは東部の広大な領域に生息する「原始竜」。こちらはクトゥルフっぽい不気味なエイリアンで、実際には竜とは関係ありません。

 古竜はテクノロジーそのものでありながら、かつ生物でもあるので、この古竜が原生生物と交雑してその他のちょっとグロい竜が生まれたりしています。頭部が口になっている「花虫竜フルードラク」とか。

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