第37話 文化祭
体育大会が終わった。
ファエトンは、気を使ってくれているのか、
その事については、何も聞かないでいてくれた。
体育大会が終わると文化祭になる。
基本、3年生は何も出し物をしないが、希望する場合にだけ、出し物をする。
僕は、乗り気ではなかったが、うちのクラスはお祭り好きが多い。
そんなわけで、勝手に出し物が決まった。
コスプレ喫茶だそうだが・・・
やばいと思う。
色んな意味で・・・
クラスの中の、美人がウェイトレスの格好をして、もてなす。
ファエトンも、その中にいたが、まあ、可愛いと思う。
ウェイトレスの衣装は、いくつか用意され、どれかは自分で決める事になった。
つまり、統一感がないのだ。
まとまらなくて、大丈夫なのか?
「透くん、どう?」
「いいんじゃない」
「こっちは?」
「可愛いよ」
「これ?」
「バッチグー」
ファエトンは、用意された衣装を僕に見せてくる。
「もう、あやふやね。どれかに決めてよ」
「じゃあ、僕が、これがいいと言ったら、君はそれを着てくれるの?」
「うん」
ファエトンがそういうなら、個人的好みで決めよう。
「じゃあ、そのメイドっぽいの?」
「OK」
「そんなにあっさり決めていいの?」
「うん、透くんが決めてくれたから、これにする」
そうして、文化祭当日になったのだが、女子の着るウェイトレスの衣装は、
ファエトンのに、合わさった。
まとまりが取れたとも言えるが、おかげで文化祭はもうかった。
といっても、クラスには1円も入らんが・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます