流れ星と共に

第19話 ＧＷ

５月に入った。

世間はゴールデンウィークで、どこも人ごみであふれる。

でも、うちの両親は作家なので、それどころではない。

しかも、僕は(一応)受験生・・・

正直、まだ迷っているが、早く決めないとと焦っている。

なので、今年は家で勉強・・・と、思っていたのだが・・・

「透、ファエトンちゃんと瑠奈の３人で、旅行へ行って来い」

「混んでるから、やだ」

「構わないから、行って来い」

「どこへ？」

「任せる」

父さんから、旅費をもらった。

瑠奈は、子供料金で行ける。

(ちなみに、ぴかぴかの１年生になった)

ファエトンに、訊いてみた。

「どこか、行きたいところはある？」

「うん」

「どこ？」

「ここ」

ファエトンは、日本列島のある場所を指差した。

「こんなところでいいの？」

「うん」

一応、瑠奈にも訊いてみた。

「どこ行きたい？」

「ここ」

ファエトンと同じところを、指差した。

似たきたな・・・この二人・・・

で、ゴールデンウィークは、その場所に行くこととなった。

道路は、免許がないのでパス。

したがって、必然的に鉄道となる。

しかも、近場なので、特急には乗る必要がない。

でも、宿泊には最適な場所・・・

そこは・・・