第18話 歓迎会

その日の夜、フレンチレストランにやってきた。

とっても、高級レストランではない。


フランスの一般家庭で食べるような、料理を食べさせてくれるお店。

とっても、やはり少しは値が張る。


この店の店主は、フランス出身で、愛国心が強い。

店内に、フランスを思わせるオブジェやトリコロールの国旗もある。


当然、フランスの高速鉄道のTGVの模型もあるのだが、「こればかりは、日本の新幹線の勝ち」と言う。


ちなみに、帰化して日本人になっている。


それは、おいといて・・・


「今日は、愛美ちゃんの歓迎会だ。遠慮せずに食べてくれ」

父さんが仕切るが・・・

「愛美ちゃん?」

「ファエトンでは、まずかろう」

「ああ、確かに・・・」

言っといて否定するのもなんだが、まずくないと思う。


後、編入祝いですか?

これも、それだとまずいそうだ。


まずくないと思うが・・・


「お久しぶりです。江美利ご家族」

店主が来た。

この表記はおかしいが、日本人になっているので、こうしておく。

それでも、変だが・・・


「あれ、そちらのお嬢さんは、初めてですね?」

「ええ、親戚の子を預かってます」

ファエトンは、立ち上がり会釈をする。


「はじめまして。江美利愛美です。おじとおば、透くんと瑠奈ちゃんが、お世話になってます」

深々とお辞儀をする。


でも、何だか間違っているような・・・

細かい事は気にしないでおこう。


「これはこれは、ご丁寧に。ゆっくししていってください」

「ありがとうございます」

いえいえ、そこ、違いますから・・・


ファエトンは、フレンチは初めて・・・

お口に会うかと心配していたが、その必要はなかった。


ちなみに、イタ飯は、パスタやピザを良く食べている。

ドイツ料理は、フランクフルトが好物だ。


ファエトンに訊いた事がある。

「嫌いな食べ物はないの?」と・・・

彼女は贅沢は言えないが、ひとつだけあると答えた。


それは、納豆だそうだ。

激しく同意した。

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