第15話  帰り道

担任からは、面倒見るように言われたが・・・

ちなみに担任のあだ名は、はく。白という意味のはく。

麻雀が好きで、頭がはげているから、はくと呼ばれている。


この担任に対するささやかな抵抗。


ちなみに担任には、日本史担当なので、名城の姫路城の異名である。

白鷺城から、はくにしたと、後付けの理由にしている。


まあ、姫路出身だし・・・


でも、これは置いておく。


「えーと、ファエトンは・・・」

女の子同士、話に花が咲いているようだ。

男は、入りづらいようだ。


「さてと、帰るか・・・」

支度をして下校した。


したのだが・・・


「透くん、待ってよ」

ファエトンが追いかけてくる。

「友達はいいのか?」

「うん、それに1人じゃ帰れない」

「どうやって来た」

「お父さんに、送ってもらった。初日だし」

「そっか・・・」

こうして、帰る事になった。


「電車通学じゃないんだね」

「うん」

「どうして?」

「うちは両親とも作家で、不規則だから、早く帰れる近場にしたんだよ」

「お手伝い?」

「うん」

「えらいんだね」

ファエトンが来てからは、まかせっきりだが・・・

学校に通うとなれば、僕も手伝わないとな・・・


「ところで、ファエトン」

「どうしたの?」

「学校では、何て呼べばいい?ファエトンじゃ、まずいだろ?」

「じゃあ、愛美(えみ)ちゃんで・・・」

「ちゃんづけですか?」

「怪しまれないでしょ?」

いや、余計に怪しいと思うが・・・


「僕の事、女子に訊かれた?」

「うん」

即答ですか・・・


「本当にいとこなのって」

「何て言ったの?」

「そうだよって、答えておいたよ」

無難でよかった。


しかし、落ち着く場所がなくなったな・・・


「ねえ、透くん、買い物付き合って、お母さんから頼まれてるんだ」

「了解」

こうして、買い物に付き合う事になる。


晩飯の食材だ。

でも、買い置きがあるのか、それほど多くない。

でも、大変なのは確か・・・


主婦の、主夫のみなさん、毎日、お疲れ様です。


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