第7話

その日の夜、秀喜に飲み会の支払いをおごった。いつも講義の出席を代わりに出してもらってる見返りだ。



「じゃあ、また月曜日な」


「おう」



哲人と秀喜はお互いにバイバイした後、それぞれの帰途についた。



哲人は大学から数駅のところにある築20年のアパートに一人暮らししている。


実家は東京郊外の一軒家で、大学に通うには遠すぎるので両親に頼み込んで家賃を出してもらっている。


哲人はアパートの階段をタタンと駆け上がると一番奥の部屋のドアを開けて中へ入った。


靴を脱ぎ、部屋に上がると同時にスマホが鳴った。同じサークルの菜央からのラインの着信だった。



菜央:今度のサークルの飲み会行くよね?



菜央は他大学の学生で、T大のサークルに参加している。見た目はちょっとぽっちゃりだが、顔立ちは韓国人女優のようで美人の部類に入る。哲人はすぐに返信をした。



哲人:行くよ


菜央:よかったー哲人が来てくれないと私ぼっちになっちゃうから飲み会に行くか迷ってたのー


哲人:麻沙美と行けばいいじゃん


菜央:麻沙美バイトがあるっていうから来れないって(´;ω;`)


菜央:サークルでゆいいつ話せるの哲人だけだから頼りにしてるんだよー


哲人:菜央はもうちょっと他の人たちと交流しようよ


菜央:私サークル掛け持ちしてるから哲人のサークルにあんまり行けてないじゃん


菜央:だから哲人のサークルの人と仲良くなったんだかわからないんだよね


哲人:分かった、飲み会で仲良くなるようにフォローするから他の人と喋ろう


菜央:ありがとうー哲人


菜央:頼りにしてるからね笑



哲人は何回かラインのやり取りをした後、冷蔵庫に冷やしてあったペットボトルの水を飲んだ。


一息ついたあとパソコンで学部の研究室のホームページを見てどこの研究室にしようか迷いながらぼーっとしていた。コネのある研究室で頑張るか、自由な研究室でのびのびするかどうしようかと考えていた。


まあ、後で決めればいいやと考えるのをやめてお気に入りのアダルトサイトを開き、ティッシュを三枚手に取りその日の日課を行った。


哲人はふうと息を吐き、ベッドに横になって目を閉じた。

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