203日目

「しかし、驚いたな…」


俺は気まずい雰囲気の中、とりあえずそう言っておいた。


「…ええ。私もです」


ルメラは先ほどから完全に拗ねてしまっていた。なにせルメラが放った魔法をホミアは指先一つでかき消したのだ。


あんな芸当を見せられては俺も唖然とするしかなかった。


「で、どうするんですか?こんな状況で」


ルメラの言う通りだ。俺とルメラはその後、ホミアの魔法で拘束されて、地下室のようなところに閉じ込められた。


リオナだけがホミアと話をさせるためにその場に残されたのだ。


「リオナさんは、あの女とは違いますよね?」


ルメラは不安そうにそう言う。俺もそう願うしかない。なんとも情けない話ではあるが…

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