201日目

「待ってくれ、ホミア」と、切り出したのはリオナだった。「え?何?」「では、なぜ私達を…いや、私をここに呼び出したんだ?」完全に魔物になったのなら、なぜリオナにコンタクトをとった?魔物としてかつての仲間を殺そうとでも思っていたのだろうか?「あぁ。勧誘しにきたんだよ」「…勧誘?」怪訝そうなリオナに対してホミアは軽い調子で続ける。「いやさ、ナナシ、ウチが昔自撮りしてたの覚えてる?」「え…あぁ。してたね。覚えているけど」「いやぁ~、実はあれが魔王の目に泊っちゃったらしくて、それでウチ、魔物にされちゃったんだよね~」恥ずかしそうに笑うホミアを他所に、俺達はその話がまるで理解できていなかったのであった。

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