169日目

「…マジで城の中に入れちゃったな」衛兵がいたにも関わらず、ヒメヨが合図すると、いとも簡単に俺達は城の中に入れた。城の中はいかにも王侯貴族が住んでいるような場所で、いたるところにメイドや執事っぽい人が忙しなく働いていた。「…今度は、本物のようですね」ルメラが未だに疑っていたのか、俺に耳打ちしてくる。広大な城の中を数分歩き、俺達は一際大きな扉の前で立ち止まった。「ちょっと、お父様とお話してきますわね」ヒメヨがそう言って扉を開けた。ヒメヨのお父様というと…王様なのだろうか。しかし、王様もスマホを持っているのは一体どういうことなのだろう?と、ヒメヨが扉を開けて出てきた。「さぁ、皆様。入ってください」

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