148日目

宿屋に戻って、俺とリオナはようやく一安心、といったところだった。どういう原理かわからないが、とにかく、ルメラも助かるようだし…「…なぁ、ナナシ」と、リオナが少し不安そうな顔で俺を見る。「ん?何?」「…その、お前は、あの光る箱の名前、本当に知らないのか?」「え…あー…うん。見たことある気がするんだけどね…」俺がそう言うとリオナは俯いて深刻そうな顔をする。「…私もそうだ。見たことがある、知っているはずのものがわからない…だけど、なぜかスマホのことだけ、わかるんだ…これって、おかしくないか?」そういうリオナの言葉に俺も少し同意してしまう。言われてみれば…そもそも、なんで俺達はスマホを持っているんだ?

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