121日目

「…もしかして、この奥?」俺とリオナは、襲ってくる魔物を退け、森の奥にある洞窟の前に立っていた。これ以外に魔物が隠れていそうな場所は森の中にはなかった。ということはこの中に村人が生贄を捧げる対象となる魔物がいて、ルメラも中にいる可能性が高い。「…大丈夫か。ナナシ」リオナは不安そうに俺に訊ねてくる。村人が生贄を捧げるような魔物…どんなヤツか不安ではあるが、かといってルメラを見捨てるわけには行かない。それにもうホミアのように二度と仲間を失いたくない…「…リオナ、絶対にルメラを助けよう」俺がそう言うとリオナも強く頷いた。俺達二人はそのまま洞窟の中に入っていったのだった。

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