第5話 友

「は はい」


「アユミ 今どこ」


「あの リョウコさん?ですか」


「え アユミだよね その声はアユミだよね」


「わたし 私!誰ですか?」


「・・・は?」


そりゃそうなるわな


わたしは目が覚めてからの事情を


リョウコという女性に説明した


ひとまずホテルから出て近くのカフェで


リョウコさんと会う事になった


バタバタバタバタ 「アユミ!」


ショートヘアのミルクティー色の髪色


パンツスタイルがとても似合っている


わたしとは真逆の


赤い口紅の美人が息を切らして来た


「リョウコ さ ん?」


「マジなんだね 電話で話してたこと」


「は はい あの 私達って 」


「親友 し ん ゆ う‼︎ホント覚えてないの」


半泣きで私を見てる 本当なんだろうか


私達どうみても真逆のタイプなんだけど


私はロングの染めた事なさそうな髪に


顔に似合わないワンピース


普通のどこにでもいそうな顔


「ねえ!」


っは


つい見とれていた 美人は涙も美しいって


なんか反則


「あの 本当に私達友人なんでしょうか」


「そうよ もうどうしちゃったのアユミ」


「あまりにも真逆な の で 友達なのかと 」


言葉が詰まってしまう


「前のアユミは絶対に言わないそんなこと」


「怒らせたならす すいません」


「わかった 今は知人って事で


なんでも聞いて


私はアユミの言ってる事信じるよ


それでアユミの記憶を一緒に取り戻そう


早くいつものアユミに


戻ってもらわないとね」


「ありがとう リョウコさん」


「その敬語は無しね リョウコって呼んで」


半泣きのまま笑顔を向けるリョウコに


美人って心も美人なんだなあと思った

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