第4話 名

帰らなきゃ 寝てる場合じゃない


急いでベッドから降りた 足打った 痛い


どうしよう何も思い出せない


下着姿でベッドに寝てたのは


まぎれもなく私だということだけわかる


まずこの恥ずかしい格好どうにかしなきゃ


服 そうだ来てきた服あるはず


ウォークインクローゼットの中に


薄い桜色のワンピースがかかってる


カバンもあった


急いでカバンの中身を全てだした


財布があったので中を見ると


現金2万円5千円に歯医者の診察券の裏に


「カタオカ アユミ」と名前が書いてる


どうもこれが私の名前みたいだ


プルルルルー スマホが鳴ってる


テーブルの上に置いてあったスマホ


おそらく私のだろう プルルルルー


「リョウコ」って誰かなー


恐る恐る電話に出て見た




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