第4話

「いらっしゃいジョーくん!君は相変わらず元気が良いね、此処まで声が聞こえていたよ。」

「先生そのことはもういいんです!早く授業始めましょう!」

ジョーは先程の話が蒸し返されるのを嫌ってかすぐに話題と変えた。


「うん?そうかい?じゃあみんな席について!今日は魔法の勉強だ、実際に魔法が使えるかも試してみようと思う。ただしケイスくん、君は座学だけだ!」

「な、なんでですか!僕だけ仲間ハズレですか!」

「君は昨日倒れた事を忘れてしまったのかい?安全のために今日は2人を見学だ。」

「そんな。」

「安心しなさい今日何にもなければ君のご両親にも、私からしっかりと説明しておこう。」

「そうよ!1日ぐらい我慢しなさい!倒れるあんたが悪いんだからね!」

「ぐぐぐ!」

メアは何時も危険な事をする時には俺を遠ざけようとする。気持ちは嬉しいがそれでも楽しみを我慢するのは不満だ。



「さてまずは魔法の座学からだ。魔法のは大きく分けて3種類が存在する。と言っても内2つは同じものではないかと私は思っているんだがね。」

「その3つってなんですか?」



「ああ1つは森のエルフが使う精霊魔法、2つ目に我々人が使う魔法、3つ目の魔族の使う呪法だよ。私が言った2つは魔法と呪法だね、この2つは過程が違うから便宜上分けているだけだろう。偉い人達は魔族が嫌いと言うのもあるがね。」

「先生!その2つが一緒なら精霊魔法は何が違うんですか?」



「ああ。精霊魔法はエルフの使う特別な魔法なんだ今でも研究は進められているけど未だにわかっていることは殆どない。精霊と呼ばれる存在の力を借りるらしいけど、どうやって借りているかも分からないんだ。ただしとてつもない威力を持っていることは、良く知られているんだ。数百年前エルフを我が物としようとした国が軍を派遣したんだが、数万人いた軍は3日で7割の人間が死んでしまったらしいからね。」



「その国は最後どうなったんですか?」

「滅んださ弱った所を周辺国に目をつけられてね。欲を出した結果がこれだ。エルフは基本的に森を出ないから会う事は、無いと思うけどもし出会ったら礼儀正しく接することをオススメしておこう。」


「先生...使えない魔法より使える魔法教えてよ〜!」

メアは早く魔法が使えるようになりたいからか、つまらなそうに聞いている。

「おい!先生の話を遮るなよ!」

「だってー。」

「あはは!ごめんごめんじゃあ次は人が使う魔法についてだ。」

「やった!」

現金な奴だ。

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