第19話 太刀を知るモノ… 上
「あら?お友達?」セラの母親がアサト一行とグンガ一行を見て微笑みながら言葉にすると、「そう…かな?でも…婿殿見つけて来た!」と言い、クラウトに向って指を指す。
その姿を見て、グンガとガリレオがクラウトを見ると…。
「ぎゃはははははは」と腹を抱えて爆笑を始める。
「なんだクラウト!おめぇ婿に入るのか?」とグンガ。
「…そうかそうかぁ!お前はモテるからな!!」とガリレオが言うと、クラウトは、少し俯きながら眉間に皺をよせ、メガネのブリッジを上げた。
「…こりゃぁ、滑稽だ!」とガリレオ。
「そうだ滑稽だ、滑稽だ…って?」とグンガ、そして、ガリレオを見て。
「滑稽ってなんだ?」と聞く、その言葉に、涙を拭きながら。
「…んなこと知らねぇよ!」と言うと、「そっか…なんか、分かんないけど…滑稽だな!!」と笑い始めた。
「まぁ…面白い人たちね…」とセラの母親がセラを降ろすと、一行に進み出て。
「セラの母、マグナです。よろしくね」と笑みを見せて言葉にすると、笑っていたガリレオが真面目な顔で前に出て。
「俺はガリレオ!かあさん!おっぱいでかいな!」と言うと、
「っちぇぇぇぇぇぇぇすと!」と言う掛け声でケイティが飛び蹴りをくらわした。
その姿を見て。
「セラ…楽しい方たちとお友達なのね?」と声をかける、その言葉に少しうつむくセラ。
その姿を見たシスティナがセラの傍につくと。
「はじめまして、私らは『デルヘルム』から来ました、チームアサトです、それで…わたしはシスティナと申します。」と一礼をすると、そのそばにミーシャが立ち。
「私らは…グンガと愉快な仲間達…、そのメンバーのミーシャです。」と小さく微笑んだ。
そして、「俺がグンガだ!」とグンガが胸を張って言う。
…ってか、チーム名に違和感ないんですか?グンガさん…。
「僕は、グンガのチーム、参謀のフレディ、そして、レディG」と隣にいたレディGを示し、その隣にいるグリッパを指指して、「彼がグリッパ」と言うと、「僕…ほんとはノートンって言うんだけど…ガリレオがその名前が良いって言うから、その名前…」ともっさりと言葉にした。
「そして…」と言うと、倒れていたガリレオが立ち上がり、「俺はガリレオ!おかあさん!一緒に風呂入っていいか?」と言うと…。
「っちぇぇぇぇぇぇぇスト!」と再びケイティが背中にドロップキックをくらわした。
その光景を見て、小さく笑うセラの母。
「私は、チームアサトの参謀…」
「婿殿だ!」とセラ。
その言葉に、眉間に皺をよせ、目を閉じメガネのブリッジをあげると、「クラウトです。」と言う。
…無理している…なんか面白い位にむりしてる…。
そして、「彼がタイロン。僕らはジャンボって言っています。」とタイロンを示すと、「こんにちは…」と小さく頭を下げる。
「あら…大きな人ね」とセラの母が言う、その言葉に頭をかくタイロン。
「彼女が、アリッサ。」とミーシャの隣にいるアリッサを示すと、「はじめまして…」と小さく頭を下げた。
その姿を見てから、「今…そのエロモヒカンの上に座っているのが、ケイティ」と言いながら視線を移して言葉にすると、ケイティはセラの母親を見ながら。
「初めまして、よろしくお願いします。」と手を挙げた。
そして…。「彼が、ぼくらのチームのリーダー。アサト」と言うと、「はじめまして、アサトです。」と言い、大きく腰をかがめてお辞儀をした。
その姿を見たグンガがアサトの傍に来て。
「あ?なんだ。おめぇ…」と言葉にする。
その言葉に姿勢を戻してグンガを見ると、「クラウトのチームじゃねぇ~のか?」と腕組みをして首を傾げた。
「そのようだ…」とフレディ。
すると、ケイティから逃れるように動いてガリレオが立ち上がり、「馬鹿だなグンガ!こいつ婿にはいるんだろう!」と言葉にすると、少し考えてから…。
「あぁ~~そうか、そうだったな…。まっ、いいや。誰がなんであっても…面白ければいいや!」と言いながら大きく笑って見せた。
その行動に一層眉間の皺を深めるクラウト、その耳元で…。
「あとから説明しておく」とフレディが囁くように言葉にすると、「世話をかける…」と言葉を返した。
…面白ければいいやって…。
「1日でたくさんお友達が出来たね。よかったねセラ」と言うと、セラはシスティナの顔を見てからミーシャを見る、そして、アリッサを見る。
3人とも目尻を下げて微笑んでいる。
その表情を見て、大きく「ウン!」と頷いて見せた。
「それじゃ…中は狭いから。外にお飲み物用意するわ」と言うと、「お母さん!」とガリレオ。
「今夜ここに泊まるから、お母さんと寝ていいですか?」と聞くと…。
「っちぇぇぇぇぇスト!」と言う掛け声と共に、アサトの目の前をケイティが横切り、大きな音と共にガリレオが転がって行った…。
「はははは…」とセラの母。
「わたし…手伝います」とシスティナ、その言葉にアリッサも動き始めた。
ミーシャは…テクテクと進み。
転がっているガリレオの傍に立つと、少し間を置く。
そばに来たミーシャを見たガリレオは…。
見る見るうちに顔面が蒼白になったと思った瞬間!ミーシャが馬乗りになって…。
「…アンタラって…どうしていつもいつも…わたしたちに恥をかかせるの!え?えぇ?いつまでそうする気なの…え?えぇ?言いなさい!言いなさい!ほらほら!!」と鬼の形相で往復ビンタを始めた。
その光景を見たグンガが…ゆっくり、その場を後にしようと思い、そうと体勢を変えようと動いた時に、ビンタをしていたミーシャが止まり…。
「…グンガ…動かない!」と言葉にする。
その言葉に、姿勢を正す…と言うか、背筋を伸ばし、指先まで緊張させた状態になったと思ったら、体中から尋常と思えないような汗が噴き出て来た。
そして、小さな声で…。
「殺される、殺される殺される殺される殺される…」と、念仏でも唱えているようにブツブツと言葉にしていた…。
…ほんと、お笑いチーム…。
仰向けで気を失ったように横になっているガリレオと、正座をさせられうつむいているグンガ…の少し手前で、セラの母が用意してくれていた飲み物を飲んでいる一行。
「彼らは?」とセラの母親が言葉にする。
その言葉に微笑みながら…。
「あぁ…モニュメント…って思ってもらって結構です。気にしないでください。いつもの事ですから…」とミーシャが飲み物を口にした。
「あなた達は旅をしているの?」とセラの母が言葉にすると。
「そうですね…」とミーシャ。
そしてグンガを見て。
「私たちは、あのおバカさんたちの保護者です。あの子たちを野に解き放つと迷惑をかけて歩くから…」と言う、その言葉に、「そうなのね、でも、元気があっていいわ」と返す。
「それで、あなたたちは?」とアサトを見る。
その言葉にアサトはクラウトを見ると、「僕らは、…遠征です」とメガネのブリッジをあげて言葉にする。
「そうなの…、アサトさんがリーダーなのでは?」と言うと、「外交は私が得意なもので、すみません」とクラウト、その言葉に。
「人見知り…なんですね」と目尻を下げて笑みを見せた。
「…すみません」とアサト。
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