第5話 甘すぎた新婚旅行
報道陣が一度収まった所で、新婚旅行へ行く準備をしていた。
『本当に私が行き先を決めてしまってもよかったのですか?』
『いいんだよ、別に。アイリスは今まで気軽に外に出られなかったんだろ?俺は毎日の様に外を出歩いていたからな!俺が行きたい所はアイリスの行きたい所だ。』
『……そ、そうですか…。』
『アイリスはな、自分の周りの人達に気を遣いすぎてなんだ。王女なんだから多少のワガママ言っても許されたんじゃないのか?』
『確かに、お父様にはワガママを言い色々なものを貰えましたが、クレアがそうにはいかないのです。「お父様はアイリス様に甘すぎる」と。』
『なんだ、あの白スーツの事か。
あいつはアイリスの上目遣いで一発だからこれからは安心していいぞ。』
『えへへ〜、そ、そうですか〜。
褒めても何も出ませんよ、あなた♥』
『…さてと、新婚旅行の準備でもするかー。アイリスはもう準備出来たか?』
『はい!ある程度には!』
『へー、準備が早いんだな。
どれどれ〜。』
『あ、ちょっと、あなた様!』
そこには立方体の指輪の箱が何故か
二つあった。
『……え、まさかアイリス結婚して早々浮気?いや、まさかな…、でもワンちゃんありえ…』
『いいえ、違います!二つともあなた様から貰ったものです!』
その言葉を聞いて安心した。
『アイリス…新しい指輪も買ったんだし、400エリスの安物の指輪なんか捨ててもいいんだからな?』
『いいえ、捨てる事はありません。
あなた様がくれた物はなんでも宝物です。そう思って今までずっと待って…あなた様が魔王を倒してくれるのを待って…。』
『あー、ごめんごめん。変な事聞いちゃったな。…さてと、俺も準備出来たし、早速出掛けるか!』
『はい!』
こんな子が妻とは思えない。まるで、妹と出かけてるみたいに思われてたらどうしようと思いながら遠足気分な感じのアイリスをみて思った。
アイリスの行きたい所に着いた。そこは、お花畑だった。
『店員さーん。ここって見物料いくらですかー』と、俺が店員を呼ぶと
『いらっしゃいませー。って、勇者様と王女様じゃないですか!?ご結婚おめでとうございます。』
『ありがとうございます♥』
『代金は結構ですよ。このお花畑があるのもカズマ様達のおかげですから。これからもどうぞごひいきに…。』
『そうか。じゃあ、
行くか、アイリス!』
俺はアイリスの手を取って走り出す。
『わっ、あなた様。走るのが速いですよ!もう少し遅くしてくれませんか?あなたの奥さんはまだ15歳なんですよ!?』
『あ〜?なるほど〜。走るのが苦手だから子供アピールしてるんだな〜?
めぐみんも言ってたぞ。15歳はもう大人だ、結婚できる年なんだ、って。そっかそっかー、アイリス様は城にずっと住んでいたから運動をあまりしてないせいで走れないから合わせて欲しいんだな〜?w』
『…そ、そうですよ!な、何かおかしいですか!』
と、言い照れるアイリス。…可愛い…
『しょうがないな〜』
『な、何をするですk…きゃあ!?』
俺はアイリスを首の所まで持ち上げた。普通の女の子よりは軽いと思っているのか意外と軽く感じてしまう。
だが、魔王を倒した後しばらく自堕落な生活を送っていたので、体力が持つか心配になってきた。
『うわぁ、凄いです!高いです!綺麗です!あなた様!』
『そうか。アイリスが綺麗だと思うのならさぞかし綺麗なんだろうな!』
『も、もうっ!あなた様はどうして私をこんなにも照れさせるんですか!』
『え?可愛いから。』
『…えへへ。そ、そうですか!そ、そこまで言うのなら仕方ないですね、許してあげます!まったく、罪なあなた様ですね♥』
俺達は花園の景色を堪能した後泊まるホテルへ行った。
『ん?ア、アイリス?こ、これって…』
『めぐみんさんが言ってました!大人になって結婚したら相手とここに来てあなた様の御奉仕をしてあげたら喜ぶとめぐみんさんに言われました。あなたには沢山御奉仕したいので早速入りましょう!』
えー、まさかアイリスとの初体験をこんなにも早く!?いくらなんでも早くないか?流石にめぐみんは分かってると思ってるから……あいつ、しこみやがったな
『よーし、行くかー。』
お父さん、お母さん。俺、ついに結婚できたよ、しかもこんな美少女と一時な、夜を過ごします。暖かく見守っててください。
この姫君にもわがままを! てんしょー @tensyouairisu
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