男子小学生は異常 後編

気がついたら前編投稿してから三日経ってた。

というわけで続き。


女子グループに見事にボコられて威信が地に堕ちたS君。しかし彼は諦めなかった。彼が開き直った時の執念となりふり構わないスタイルは一周回って尊敬に値するものだった。


負けを認めずIに再戦を申し込むが、今度は向こうは乗り気ではなかった様子。それを察したSはなんとM君に協力を依頼した。

大物なMはSの野心を知りつつこれを承諾。


かくして放課後、Mの号令一下男子によるI包囲網が形成された。Iには友人との外出の予定があったが、付近を巡回する男子数十名の目を掻い潜るのは流石に不可能・・・かに見えた。


なんとIは見事包囲網を突破。この際のMVPはIに同行していた側近の一人、Oだった。彼女は武闘派揃いの女子上層部唯一の知恵者で、男女問わず張り巡らせた情報網で手に入れた男子達の弱みを武器に男子達を買収したのだ。

かくいう私も買収されたクチである。ちなみに私は、Oとは腐れ縁にしてスパイ第一号で、他の情報源に比べれば信用はやや厚かった。多分。



一度ならず二度までも赤っ恥をかかされたSだが、その翌日、彼に乾坤一擲の好機が巡ってきた。

Iが、側近の一人であるUの家に他のメンバーと共に遊びに行ったことが発覚したのだ。

それを聞くやSはエアガン二丁と配下のKとT(筆者)を引き連れU宅に乗り込んだ。


なんかヤクザ物っぽくなってきたけどれっきとした事実です。


さて、「流石にエアガンがあれば」とまた意気揚々としていたSでしたが、女子達から返ってきたのは悲鳴ではなくBB弾でした。


これは後日判明したのですが、女子達はSが彼女らのいるベランダにエアガンを向けたのを見て発砲されたと勘違いしたそうで、結果Uはお兄ちゃんの部屋からエアガンを引っ張り出してIに渡したとのこと。


この際女子達はサバゲー用の防護サングラスを付けていました。完全にやる気だったというわけです。


さて、悲鳴を上げたのは男子側でした。というのも、彼女らの使用していたエアガンがカラーリングから十五禁の高威力のものであることが判明したのです。


ビビった男子側は慌てて戦線を下げ、そのまま事態は膠着。最終的に男子側が撤退して事態が収束しました。



これが我らが母校に名高き「エアガン襲撃事件」の全貌になります。

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