第194話 2ー1 交渉と脅し

 大峰さんが麒麟に認められて数日。俺とミクは「婆や」がいる箱の中へ来ていた。「婆や」と話したいというのもあったけど、一番の目的はここに入り浸っている子狐を回収するためだ。

 いくら代役が終わったからと言って、まだやることはたくさんあるんだよ。なのに自分だけ隠居しようとしやがって。お前は先代麒麟や姫さんじゃないんだぞ。


「『婆や』お邪魔するぞ」

『いらっしゃい、晴明。主様』


 部屋の中央に立派な赤光色の九尾。その近くに寝そべっているゴン。「婆や」が大きいからか、ゴンが子どもに見える。本当の姿ならゴンの方が大きいんだろうけど。それを言ったら「婆や」は今の姿が本当の姿じゃないんだけど。

 俺とミクも近付いて適当に座る。


『主様。クゥを引き取ってくれませぬか?晴明の悪口を聞くのは飽きたのじゃ』

「まあ。ゴンのお口を縫いましょうか?」

『シャレにならないからやめてくれ。悪口じゃなくて、ここ十年ちょっとで苦労した話をしてただけだ』

『それが悪口じゃなくて何と言う?お前さんが二人の記憶を留めていたのは知っておる。苦労したのは自業自得じゃ』


 そういやその話流してたな。俺って三歳辺りまでは普通に記憶あったし、ミクは俺に会えば思い出すように術式を仕掛けておいた。

 なのにゴンの独断で封印されてたんだよな。


「ゴン、式神契約解除するか?」

『まあ、もう必要ないんなら解除しろよ。お守りはやっただろ?』

「……この前は断ったくせに、どういう心境の変化だよ?」


 一週間経ってないぞ。それで今度は契約解除してもいいとか、意見が変わりすぎて流石に問い詰めないといけない。

 この一週間であったこと。五神会議に麒麟との本契約に、こうして「婆や」を訪れたくらいだ。それ以外に大きな出来事は起きていない。


『簡単だ。「婆や」に未来を視てもらった』

「お前と契約してなかった未来でも識ったわけ?」

『ああ。オレは誰とも契約していないそうだ。十二神将のままだけどな』

「まあ、十二神将から外すつもりはないが。『婆や』、何が起こる?」

『日本の崩壊、じゃの』

「はあ?」


 それは聞き捨てならない。これから日本を再生させようとしているのに、崩壊するとは何事だ。「婆や」は未来視しかできない代わりにその精度は高い。俺よりもよっぽど鮮明に、遥か先のことを視られるだろう。

 その「婆や」が断定する。日本が崩壊すると。


『崩壊と言っても、日本という名前がなくなって地形も変化があるくらいじゃ。地形の変化なぞこの星の地殻変動なのじゃから、そこまで差し迫った事態ではなかろう?』

「それはそうだけど。日本って名前がなくなる?戦争を吹っ掛けられても守りきる自信があるぞ?それともそんなヤバい科学兵器でも開発されるのか?」

『いやいや。星のテクスチャが書き換えられるだけじゃ。歴史がリセットされれば名前もなくなる。晴明が日本と名前を付けなければ、ここはただの島国じゃ。神々も名前までは気にせん』

「……まあ、いつかはテクスチャが変わる時も来るだろう。すぐじゃなければいい。そんなに差し迫ってないって言ったな?」

『事態も状況も、時間の流れからしてもそんなにすぐじゃないの。星斗たちも亡くなった後じゃ』


 平均寿命を考えれば五十年以上ある。まずはその五十年を乗り切ることを考えるべきか。

 俺も未来視を後でしよう。確認すべきことが増えた。

 テクスチャ。昔の俺は理と呼んでいたものだ。世界全体を覆うこの星の常識であり真理。それが膜のように覆っているために今の歴史がある。


 これが壊されたり、新しいテクスチャが星を包めば世界が一新する。神のいない世界だったり、人間のいない世界だったり。妖が溢れた世界だったり、陰陽術のような異能が全くない世界だったり。

 テクスチャを認識している者からすれば書き換えられたとしても自意識を保てることが多い。神々なんてその最たる者だろう。大規模な変更だった場合、神々も抗えないらしいが、大きな変化はないと考えている神が多い。


 夏休みにリ・ウォンシュンが命を懸けてまで変えようとしたもの。あるいは覗こうとしたもの。この世界の全てがある、目には見えないこの星の全て。

 海外ではテクスチャのことを別名称でアカシック・レコードと呼ばれることもあるようだが。これは的確じゃない。テクスチャはあくまでこの星を覆っている膜のことだ。アカシック・レコードはテクスチャの一部。


 そして、アカシック・レコード──真理を読み解くだけならリ・ウォンシュンのやり方でもできるし、俺やミクだって知ろうと思えば調べられる。というか、今の世界を滅ぼそうとすればテクスチャなんて簡単に崩壊する。

 だからこそ、テクスチャの書き換えと言われてもそこまで驚きはないわけで。


「そのテクスチャ関連の出来事のためにゴンと契約を解除するってことか?」

『その時になれば十二神将総出で取り掛からなければならぬ。吟とも金蘭とも契約を解除しておったよ。クゥが特別なわけではないのじゃ』

「じゃあ今解除する理由はなんだよ、ゴン」

『……オレの力なんてもう必要ないだろ。オレの実力なんて本気の銀郎と瑠姫以下だ。吟と金蘭がいればお前には十分だし、珠希の眷属の方が位は高いだろ?褒美として昇格させろって言ってんだよ』


 このツンデレ狐め。そっぽ向きながら答えてんじゃねーよ。十二神将としての役割があるから式神としての役目は終わりだって悟ったのか。

 実力としてはその通りだ。銀郎と瑠姫も神に戻した。そうなると一番実力がないのはゴンになる。それに元々はミクの眷属で、暇つぶしに陰陽術を教えただけ。式神じゃなくても、ミクの元に戻す方が元の鞘だ。


 ミクの護衛としても銀郎と瑠姫は一歩劣る。そのカバーにゴンがいた方が誰もが安心する。ミク自体の強さは最高峰でも、本人に抜けているところがある以上フォローできる存在は多い方がいい。

 迷惑をかけたくない。その一言が言えないだけの捻くれめ。

 式神じゃなくなったって関係性なんて変わらないだろうが。


「本音を言うとゴンと契約を切った方が俺が楽だ。龍脈を使ってるとはいえ日本の方陣を起動してたら疲れる。少しでも霊気の消耗は抑えたい」

『けど、金蘭と吟には負い目があるから契約を続けたい、だろ?』

「まあな。それにゴンなら銀郎や瑠姫のように契約をして存在を固定させなくても生きていける。──霊線の繋がりなんてなくたって、お前は俺たちの家族だよ」

『ほら、そう言ったじゃろ?お主を仲間外れにするわけなかろう』


 「婆や」が上品に笑う。ゴンも顔を赤くしたまま、相変わらず顔は背けたままだ。

 契約を切ったくらいで蔑ろになんてしないのに。そんなことで不安になるなんてゴンはバカだ。それくらいで切れる縁なら十二神将に迎え入れてないっての。


「なーんか傷付いたから、ゴンの毛並みの艶をなくしてやろうか?」

『それ、本気だったのかよ?』

「一度見てみたいですよね。皺々のゴン」

『……マジ?』

『マジじゃろ。それに二人の記憶を封印したのは独断が過ぎる。せめて法師と金蘭に相談しておけばそんな罰も受けんかったじゃろうに』


 さっきまで顔を赤くしていたのが嘘のように、ゴンの血色は悪くなっていく。

 ゴンもその毛並みを豊穣の神として維持しているが、それに干渉するすべはある。

 そう、泰山府君祭だ。


「ま、その内な。片付けないといけない問題多いし」

『皺々は確定かよ……』

「確定です。わたしだってこの前まで記憶のことで悩んでいたんですよ?ゴンが主犯なら、罰も当然です」

『うへえ』


 ゴンが嫌そうにしてるけど、事情を知っていただけの銀郎たちと実行したゴンじゃ話は別だ。父さんたちはゴンの決定に口を出せなかっただろうし、金蘭たちも知ったのは後になってから。

 ゴンは未来を視えないくせに、よくその決断を下したよな。ミクの眷属だったからミクの状態を把握してたんだろうけど。


 だからってなあ。俺は記憶が戻るのをゆっくり待ったと思うぞ。俺だけ記憶があるからって悲観しないだろうし。こいつ、俺にも相談しないでやりやがった。

 三歳の時の俺は霊気も神気も制御がまだまだだった。ゴンと比べたら余裕で劣ってる。不意打ちだったらゴンにあっさりやられたわけだ。それで契約をこじつけて、やってることは詐欺師同然だ。

 罰も、仕方がないと思う。切実に。


「そうそう、『婆や』。頼まれていた教科書持ってきましたよ」


 ミクが鞄から複数教科書を取り出す。何故か前に頼まれていた教科書で、「婆や」が何故興味を持ったのかわからなかった。今使っている教科書はもちろん、小学校・中学校の教科書も持って来させられた。

 そのせいで結構な大荷物だった。小・中の教科書なんて父さんに連絡してミクの両親に送ってもらったほどだ。父さんたちも「婆や」のためになるならって費用全負担で送ってきたけど。


『おお、これが。じゃあ読ませてもらうのじゃ』


 そう言うと「婆や」は人間体に変化した。姿は生前のミク──玉藻の前そっくりだ。違いがあるとすれば尻尾と耳だけ赤光色をしている点。

 「婆や」は法師を作った要領でミクが鳥羽洛陽の寸前に式神として産み出した存在だ。産み出した理由としては法師のためだとか、俺たちが転生する時のために市井を知るための情報収集役だとか、目的は複数。


 呪術省の思考誘導が一番大きいだろうか。未来視で下手に法師の邪魔をさせないようにする、妖の存在を隠すなど結構介入していたらしい。

 そんな「婆や」は国語の教科書を読み進めていく。


『いやいや、お前言葉わかんのかよ?今って昔と言葉違うだろ』

『なんとなくじゃ。同じ日本語、外も視てきたから意味は通じる』

「あー……。呪術省ってそんなこともしてくれなかったのか?」

『言葉も地理も何も教えてくれなかったの。だから未来を知ったとしてもどう伝えたものかと悩んだのじゃ。あ奴らも莫迦よのぉ。情報を正しく認識するには言葉と知識が必要じゃというのに。陰陽術は学問だという考えが抜けたからこそじゃろうけど』


 呪術省もその前身の陰陽寮もただ「婆や」を未来が視える異能者として飼い殺しにしていたからこそ、余計なことは教えなかったのだろう。知識を与えた結果どうなるか予想できなくて制限をかけたんだろう。

 狐憑きであり、外さない未来を知る不老不死の存在。これで陰陽術という人間に与えられた暴力の知識を得たらどうなるのか、恐怖したのだろう。

 実際は陰陽術のことも様々な知識も知っていたし、それでもここで待つという選択肢しか選ばなかったわけだけど。


「地理も教えなかったとなると、未来視が合っているかの確認もできないよね?」

『もちろん。山でこういう妖を見付けたと言っても、その山がどこかわからないと向こうは嘆く。私もその山がどこか、座標はわかっても地名がわからないために詳しく答えられない。だから近年じゃ未来視として信用されてなかったのじゃ。自業自得のくせに』


『知識が合わさってこその未来視だろうが。まあ、土御門と賀茂の末裔が経営してればそうなるのか……?星見の知識なんてすっかり失ってたからな』

「もうそれって、御意見番というか、星見へのカウンターとして置かれていただけじゃ……」

『主様の言うように星見対策の置き物じゃろ。何言っても受け入れられなかったからの。賀茂の子どもたちに対する改造を辞めるように言ったんじゃが……。結局助かったのは弟だけか』


 賀茂の弟はなんとか快方に向かっている。意識も今ではしっかりしているし、リハビリを開始したらしい。彼には平穏に暮らしてほしいが、賀茂家の負債を受け持つつもりらしい。姉のためにも、闇に葬りたくないと。

 その支援を母さんに頼んでいる。賀茂家は取り潰したけど、彼が生きていけるように保護するのは俺の役目だろう。


 他にも呪物などで改造された人間がいないか調べないと。記憶も曖昧、身体にはガタがくる。そんなことを親や家に強制させられるなんて許せることじゃない。

 祐介のような家に縛り付けられる子もなくさないと。落ち着いたら陰陽大家への立ち入り調査とかするべきか?最悪過去視をフルに使って状況検分してもいいけど。

 やること多いな。


『ん?ほうほう、「ごんぎつね」。珍しいの、狐が題材の物語とは』

「ああ……。最後は悲惨だけど、受け止め方次第だからな。悪いことを数多くしたから殺されて当たり前だったのか、心を入れ替えたのに殺されて可哀想か。呪術省としては前者で教科書に載せていたらしいぞ?」

『これを書いた作者は勇気があるのう。それともお主らの家系の者か?』

「そこまでは調べてないな。公表もしてないだろうし」


 作者なんて調べたことなかった。珍しいなと思っただけだし、真意を問うつもりもない。ペンネームだけの人もいるし、詳細に個人情報を載せている人もいる。

 ウチの一族で作家になった人なんていたかどうか。わざわざ本家に報告する必要もないんだから、把握なんてしていないわけで。このためだけに星見を使う気もなかった。「婆や」は過去視ができないから興味を持ったのかもしれない。


「そういえばハルくん。ゴンの名前ってここから取ったって言ってませんでした?」

「ああ、そうだよ。この『ごんぎつね』と、五行のごんから取った……あ?そんなわけない。お前に会った瞬間は俺に記憶はあった。お前をゴンって名付ける理由がない。ゴン、お前どこから記憶操作してやがる?」


 ミクの問いかけで気付いた事実を確認しようと思ったら、ゴンは思いっきり顔をそっぽに向けた。この、いつまでも可愛いって誤魔化せると思うなよ。

 お前よりも「婆や」や母上の方が可愛いし綺麗だからな。お前オスだし、そこまで俺にそういう態度が通用すると思うなよ。

 ということでゴンの両頬を引っ張る。


「ほら、目を向いて言いやがれ。童空どうくう

『本当の名前言うってことは、本気だな⁉︎ここで皺々にする気かよ!』

「ちゃんと答えれば今は許してやる」

『チクショウ!』


 言う気になったのか、ゴンこと童空は暴れるのをやめる。名付けたのってミクだったっけ。皆言いづらいからってクゥって呼んでた。というか、名付け親のはずのミクが率先してクゥって呼んでたからそれに合わせた形だ。


『お前に会って、珠希の状態を知ってたからだよ!というか珠希に先に会ってるんだ!それで記憶を取り戻すのは遅そうだし、オレが誘導するのも那須家は一般の家になってたから難しかった!だからお前たちが会うまで調整して……!』

「だーから、六歳の時に記憶を両方呼び起こせばよかっただろ!俺が記憶持ってたらそれくらいできたっての!」

『難波家やら呪術省やら、世の中が煩雑になりすぎてたんだよ!あとお前の霊気も少なくなってたし、それは珠希も一緒だ!完全覚醒には時間をかけるべきだって判断したんだ!金蘭もオレを通して見てたくせに、介入してこなかっただろ⁉︎』

「む」


 そう、俺の一番弟子であり様々なことができる金蘭が何も介入しなかった。金蘭は法師と協力こそすれど、俺たちの状態を戻そうとはしなかった。

 それの理由の一つは、ミクの身体だろう。


「ミクの身体を玉藻の前せいぜんに戻すには、時間が必要だったってことか。神気にも霊気にも耐性はあったとして、今の状態に一気に戻したら……」

「わたしの身体、爆発しちゃったかもしれませんね。子どもの時なんて容量そこまでないでしょうし」

『記憶が戻ったって、また泰山府君祭をやるハメになったら意味がないだろ?金蘭もそれを避けてたし、法師はお前らに試練を与えて徐々に身体を呼び起こすことにしたんだよ』


 その辺りは一千年前に想定していなかった。記憶があればどうとでもなると思っていた。ミクと初めて会った頃は小さな少女だったことと、俺自体は半妖ということに変わりがなかった。

 俺自体は実際何も問題なかっただろう。記憶もあって霊気は年々取り戻していけばよかったし、それによって自我を失うということは起こりえなかった。


 けどミクの場合、元が分け御霊だ。しかも日本最高神の。一尾の狐憑きとして産まれたこと自体俺のミスだし、そこから一気に神に戻ったら魂と身体が耐えられたかどうか、確かにわからない。

 これじゃあ俺のミスをゴンに八つ当たりしてるみたいじゃないか。俺が一千年前にきちんとミクを神としての器で転生させられれば起こらなかった問答。


「……悪かったよ、ゴン」

『謝ることかの?お主の記憶を封じる意味はないと思うのじゃが?晴明としての知識があれば外付けで身体を調整することもできたじゃろ』

「……ゴン?」

『いや。記憶のない珠希にお前がフラれるのは可哀想かなーって思ってだな……』

「ON!」

『ぎゃあああああああああ⁉︎』


 だから記憶をお互い取り戻して、どうにか方針を出せば問題なかっただろ!それこそ金蘭や法師に手伝ってもらえば何か策はあったかもしれないし!

 ゴンの艶のある毛がどんどんボサボサになっていく。ボリューミーだった尻尾も柔らかさをなくして細くなっている。そんでもって顔色が一気に悪くなり、息が荒い。


『か、身体が重い……!』

「ゴン。この姿も可愛いですよ?」

『そうじゃの。まさしく子狐じゃ。ほれほれ、水が飲みたいか?哀れなクゥはそんな呪いまみれの身体で生きていけるのかのー?』


 愉しそうにしわくちゃになったゴンを弄るミクと「婆や」。やっぱりこの二人ってそっくりだ。

 ゴンを弄りつつ、「婆や」に十二神将になってもらうことを許可してもらい、法師には永久欠番の0を与えることになった。後の番号振りはしなくていいや。序列とか特にないし。


 俺もゴンを弄りながら、四人でゆっくりと茶飲み話を続けた。こういう時間は貴重だ。特に「婆や」とは確認したいこともたくさんあったから、今まで視てきたことなどを確認し合った。

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