第81話 3ー3

 仮に土御門と難波で抗争が起きたとして。向こうは呪術省の戦力を使ってくるとしてもこちらにはAさん一行と金蘭様を含めた一族全員。吟様が今どうしているかわからないが、もし生きていらっしゃるならこちらについてくれそうだ。

 そうすると負けるという考えが浮かばない。Aさんたちだけでも呪術省を潰せそうなのに、そこに金蘭様も加わるなんて。


 というかこれ、まんま呪術省との抗争になるな。それは一大決戦になるか。日本がまた変わる出来事になる。

 名目上はどちらの抗争になっても俺たちは参加することになるんだろうなと思っていると料理と飲み物が運ばれてきた。空調が効いているとはいえ、やはり夏に湯気が出ているカップが運ばれてくるのは何とも不思議な光景だ。


「あら、美味しそう。いただきます」


 大人の女性だと思っていた金蘭様が、料理を目の前にして一人の女の子のように顔を綻ばせる。その無垢さときたら過去視で視た最初の頃の金蘭様を思い起こされる。ずっとあの頃から生きていたとすると一千歳を超えているはずなんだけど。

 あの頃は十代前半から半ばくらいの歳だっただろう。一千年生きるというのは精神構造がどうなってしまうのか。そんなに生きている人間なんて知らない。悪霊憑きだって結局普通の人間と寿命は変わらない。それこそ何か細工をしているのだろう。


 例えばゴンのように存在から変革しているとか。神気を帯びている理由から分け御霊になっているとか。でも神気を帯びているだけだと俺やミクもそうだ。俺たちが神気を帯びているのはゴンや瑠姫たち式神と幼少期から一緒にいたからだ。

 金蘭様も安倍家に連れて来られてからずっと玉藻の前様と一緒に居た。それなら神気を帯びていることに何らおかしな理由はない。神気を帯びている人は少し知ってるけど、その人たちの寿命なんて知らないからなあ。


 でも一千年前から生きている人なんて聞いたことがない。その辺りも聞いてみよう。

 その前に食事だ。暖かい内に食べないと。

 デミグラスソースのオムライスは喫茶店で出しているメニューにしては本格的だった。ソースの香りはしっかりと鼻腔をくすぐってくるし、スプーンを入れた時の卵の半熟感は見事と言わざるを得ない。


 中はバターチキンライスだったようで、バターの甘さとソースと卵の相性はかなり良かった。口の中でトロっとする卵とソースが食をそそる。

 気付けばさっさと食べ終えてしまった。京都でAさんに紹介されたお店といい、最近の喫茶店はこういう食事メニューまで凝っているのか。駅前や観光名所に出店するということはそれだけの生き残って然るべき理由があるのだろう。


「はぁ~。美味しかった。たま~にこういう当たりのお店があるから外食はやめられないのよね」

『お前、味覚変わったのか?この程度の味でお前が美味しいなんて言うとはな。自分で作った方が良いものが作れるだろ?なんせあの御方たちに料理を振る舞っていたんだから』

「一人で食べても味気ないのよ。あとは思い入れ補正もあるのでしょうね。この味と品質をあの方たちに出すような真似はしないわ」

『そこは変わらずに安心だ』


 ああ、金蘭様が晴明や玉藻の前様に食事を作っていたのか。たしかにあの四人じゃ料理ができそうなのは金蘭様と玉藻の前様くらいだろうし。玉藻の前様も吟様が初めて屋敷に来た時に作っていたけど、金蘭様の方が頻度は高かったのだろうか。


「ごちそうさまでした。……金蘭さん。蟲毒のこともご存知でしたが、よくここに来るんですか?」

「たまぁに、ね。基本は難波の祭壇を見て、変わりがなければ街を散策して帰るけど。蟲毒のことを知ったのはここに監視として置いておいた式神から連絡を受けたからよ。その式神が一部始終を記録していたから、土御門の坊やが犯人だってわかったけど」

「……その記録って映像媒体として残っていますか?」

「残念ながら式神と色々共有している私にしか見られないわ。証拠にならなくてごめんなさい」

「いえ、大丈夫です」


 ううむ、残念。監視カメラはそんな上空の方を撮っていないし、土御門の蛮行を捉えるためだけに人工衛星が撮った映像を回してもらうのはいくら難波家とはいえ無理だ。そうなると物的証拠が出てこないんだよな。

 それにあの日、上空を捉える監視カメラは軒並み壊されていた。攻撃性の陰陽術で死角から壊されていたので壊した人間もわからない。これを見ると相当計画性のある犯行だったのだろう。徹底的に自分の素性がバレないようにこの街のことを調べていたのだろう。

 それだけやっても、ウチの式神の鼻と他の人の目を欺くことはできなかったわけだが。


「犯人が土御門の御曹司だとわかったということは、呪術省や本家にも精通しているということですか?」

「全てじゃないわよ?覚えてもしょうがない木っ端なことは気にも留めていないし、主なことだけ。さすがに次期棟梁ともなれば覚えているわ。……陰陽寮の頃から晴明様の意思とは離れていたけど、もう返り咲くこともないわね。『婆や』にだいぶ頼っているし、結局彼らにとって陰陽術は武器でしかないんだもの。名前も変えちゃってるし」

「そういう意思の変更などに関わっていないのですか?」

「裏から操ったり?していないわ。私も結局は裏の住民だから、表には干渉しないの。一千年前の人間が呪術省で実権なんて持てるはずがないし、そもそも私の事知らないんじゃ、ね」


 潜り込もうとしたら人間として入るなんてこともできそうだけど。それ以上に外でやることがたくさんあるんだろうな。

 それにそうか。もし金蘭様が裏にいるならこんな呪術省と世の中にはなっていない。陰陽寮から名前を変える理由もないんだから。


『「婆や」は元気なのか?』

「元気よ。今も未来視をしていると思うわ。フフ。その未来に縋って実質『婆や』が呪術省を動かしているようなものだわ。でもこの前の二つの大事件を予見できなかったから実権を失いつつあるみたいね」

「婆や?」


 名前で呼ばれない誰か。まるでAさんのようで気になる。星見ではあるようだけど、まさか呪術省に星見がいるなんて。

 その「婆や」の存在を隠すために父さんに星見で頼っているのだろうか。または「婆や」が視た未来が正しいかの確認か。


「陰陽寮の頃からいる未来視しかできない星見よ。いつから陰陽寮に居たのかも不明。私も知らないうちにいつの間にか上層部に居座っていたわ。星を詠み違えたことのない、正真正銘の占星術士よ」

「そんな人物が……。その人が前の大きな事件を詠めなかったのは、Aさんに星見の力で劣っていて、大天狗様という神の存在は察知できなかった……?」

「その通り。あの呪術犯罪者は過去も未来も視える、千里眼持ち。未来しか視えない『婆や』では詠み勝てないわ。康平クンでも『婆や』には勝てるもの。他の星見なら勝てるんだけども。明クンは勝てないわね。過去視しか今はできていないんでしょう?」

「……そんなことまで知っているんですか?」


 今まで接点がなかったはずなのにそこまで知っているなんて。Aさんや姫さんには結構話しちゃってるから知られていても不思議じゃないけど、金蘭様にまで知られているということはその監視の式神がそこまで優秀なのだろうか。

 さすがに俺たちのことも監視しているなら数年前のAさんたちがウチに来た時と同じで気付きそうなものだけど。そういう悪意とか監視の目とかゴンに鍛えられてかなり敏感なはずなんだけど。


「ああ、監視の式神は関係ないわよ?クゥに仕掛けている術式で覗いているのですもの。クゥの目を通したものは私にも共有されているわ」

『何だと⁉そんな術式、いつの間につけやがった!』

「あなたがあの方の眷属だった頃から。ただの狐だった時に着けられた術式なんて気付けないでしょうねえ」

『いや、それでも天狐に変わった時に気付かねえとおかしい……!』

「あら?もう忘れちゃった?私の術式は晴明様とあの方にしか見破られたことないのよ?」


 不敵に笑う金蘭様。そういえば金蘭様の術式は独自なものが多くて使えるのは金蘭様だけだったっけ。そして指導できたのも解読できたのも晴明と玉藻の前様だけ。いくらゴンが晴明の弟子だったからって、金蘭様の術式は見破れなかったのだろう。

 金蘭様とゴンは兄弟弟子で、金蘭様の方が弟子入りしていた期間は長い。たとえ天狐に変性しても、見破るに至らなかったのだろう。


『……何でそんな術式つけやがった?』

「あなたをお二方が心配されていたから。吟と私は長生きできることがわかっていたけど、吟にはそんな細かいことできないでしょう?あなたが死にかけたりしたらお二方は悲しむ。だから何かあった時のために共有の術式と転移の術式を仕込んであるわ。あなたの魂そのものに仕込んであるから、死なない限りあなたは私の手の内よ」

『クソ、怖ぇーよ!』


 過保護だなあ。でもゴンはそれだけ大事にされてきたということ。転移とかはされてないようだからそんな危険な目に遭ったこともないんだろうけど。


『晴明が星を詠んだのか?』

「あなたが天狐になることは詠んでいたみたい。あと陰陽寮の変化も。実際私や吟ですら生きづらい世の中だったもの。晴明様が心配されるのも当然だわ」


 狐に対する悪評、そして金蘭様や吟様も悪霊憑きと悪霊憑きに近い未知の存在だ。安倍家の関係者は全員生きづらい世の中だっただろう。そういう世の中に血筋である土御門がするとか矛盾甚だしい。先祖を貶すような世界にしてどうするんだか。

 過去視で介入した俺のことも視えていたらしいしな、晴明。賀茂家の師匠には劣るとか言ってたけど、絶対父さんよりも星見の才能はあっただろう。


「今は良いご主人様とちゃんとした家にいるから安心したけど。難波は祭壇を守っているような家だし、そこは心配していなかったわ。ただ……祭壇は心配ね」

「祭壇に何かあるんですか?まさか妖が?」

「いいえ、人間よ。日本人なら知っていてもおかしくはないから土御門の坊やもここに狙いを定めたのでしょうけど。一つ、術式を教えましょうか。風水も千里眼も使えない私だけど、こういうこともできるの」


 机の上に乗っていた俺の手に金蘭様が手を重ねる。そして霊気が一気に増えると、街のことが見降ろせるような視点を得ていた。これは千里眼と似ているようだけど、千里眼よりも五感全てに訴えかけてくるものがある。

 千里眼はあくまで視界を広げて別視点を得ているだけだったが、今はこの土地と一体になって土の感触や風の生暖かさ、星の輝きに人の往来などを全身を使って感じているようだった。


「感じ取った?これ、霊脈に接続しているのよ。あなたは龍脈に繋がっているようだけど、私はここの龍脈とは繋がれないから。龍脈の微調整もできるようになるわ。やりすぎると龍脈に閉じ込められちゃう危険な術式だから、使う時は気をつけなさい」

「これは……禁術ですか?」

「いいえ。呪術省は把握していない晴明様が開発した術式よ。危ないけど、そもそもとして使える人が限られているもの。土御門ではできなかったわ。難波にはたまにできる人がいるから教えているのだけど」


 式神降霊三式を用いて霊脈に繋がったことはあるが、あれは術式を媒介にして霊気だけの譲渡を目的としたものだ。霊脈の調査、それも龍脈にまで繋がってしまえるなんて思えなかった。

 この土地の情報が全て身体に流れ込んでくる感覚だ。しかも霊気も神気も俺の身体に流れてきて、今の俺ならゴンにも勝てる術の精度を誇れるのではないかと錯覚してしまうほどのもの。これ以上深淵に近付くと金蘭様の言うように龍脈に閉じ込められるのだろうから、これ以上はやめておく。


 ただ、繋がって気付くこともあった。難波の祭壇へ意識を向けてみると、そこへ舐めるような視線を向けている三十代半ばくらいの男の悪意が。顔立ち的に日本人ではなく大陸系の人だろう。

 そして狐に感心がある大陸系の人物とは。夏休みが始まる直前に聞いた情報と合致してしまった。


「わかった?狙われているわ、難波の祭壇」

「すぐに監視の式神を送ります。父さんにも連絡を」

「そうした方が良いわ。それにあの祭壇はとても大事なものだもの。私が妨害してあげるわ。狐憑きの珠希チャンを呼ぶなら呼びなさい」

「はい」


 金蘭様が手を離したことで術式が解除される。でも今の一度で術式を理解できたからか、目を瞑って龍脈を意識すると詠唱もなしに同じく展開することができた。とても難しい術式のはずなのに、こうも簡単に行く。どういうことだろう。


「術式は安定しているようね。京都では上手く使えないかもしれないけれど、使えて損はないでしょう?霊脈の収束点からも近いこの場所だから簡単に行えるということもあるし、あとは慣れ親しんだ土地ということもあるわ。あなたが当主としてやっていくには、必要な力でしょう?」

「はい。……ありがとうございます。でも、どうしてここまで?俺は父さんのように当代一の星見というわけでもありません。精々が難波の次期当主というだけです。あとはゴンと契約をしただけ。それなのにどうして金蘭様は力を貸してくれるのですか?」

「土御門とか他の血筋よりは大分マシだということが一つ。血筋で初めて生まれた狐憑きの少女と懇意にしているということが一つ。まあ、クゥが契約していることも一つでしょう。そして最も大きな理由。あなたの在り方よ。あなたは必要となれば冷静な判断をして人間を切り捨てられる。それは人間でも妖でも神でも。……さすがに神は無理かしら?」

「無理でしょう」


 即答する。たとえどれだけの力を手にしても神様に逆らうつもりはない。神様は悪神ではない限りいるだけでいい。

 そして人間を切り捨てるという行為も特別親しくなければできてしまうだろう。俺の関係性が式神やミク、そして分家の人間という狭いコミュニティで完結してしまっているからだ。

 その犠牲が必要なら捨てる。この前の大天狗様の時や蟲毒のように地元が襲われない限りは、だけど。


「……期待されても、たとえ能力があっても、俺は地元のためや大切な人のためにしか動けませんよ?さすがに見ず知らずの人のために海外とか行けませんし」

「それは逆を言えば、大切な人のためなら海向こうでも行けるということよね?」

「……そんな状況、想定したくないですけど」

「世の中何が起こるかわからないわよ?晴明様のおかげで日ノ本は一千年安泰だと思われていたけれども、簡単に都は崩れていったわけだもの。神々の予見ですら外れるの。途方もない事態に巻き込まれるという可能性もあるかもしれないわ」


 そんなことになりたくないなあ。それってミクが海外に連れ去られるってことだろ?ミクの実力で早々連れ去られるなんてことないと思うけどな。というか、俺が傍にいてそうなったら不甲斐ない。


「そうならないように大切な人はちゃんと守ろうと思います」

「そうしなさい。……あなたは、晴明様の本当の使命を知っているかしら?玉藻の前様の保護はもちろんだけど」

「……日ノ本の存在が産み出す呪詛の抑制?」

「それも一つではあるわ。その答えを出せただけ土御門よりは上ね。……全ての存在の過不足ない差配。ようは神話の時代に流転させること。人も神も妖も共存する世界の構築。それを呪術犯罪者のあの人は意志を受け継いでやろうとしているのよ。口では人類抹殺計画とか言ってるけど、本当に九割の人間を殺すことはしないでしょう。神々はどうも本気のようだけど」


 魑魅魍魎の在り方からそうだろうとは思っていたことも一つだったが、もっと壮大な使命を帯びていたと聞いて驚く。さらにはAさんの本当の目的を話して、やろうとしていることと神々の意志を聞いてスケールの大きさに慄いてしまったが。

 Aさんと神々の二律背反が面白いのか、金蘭様はクスクスと笑っている。笑っている笑顔が素敵だと思ったが、それよりも気になったのは今のAさんと神々の状況をこうも正確に読み取っている事。Aさんとはきっと今も会っているのだろうし、おそらく神の御座にも忍び込んでいるのだろう。

 これだけの神気を持っていれば神の御座に行くことも可能だろう。親しい神がいるのかもしれない。


「何でこんなことを話したのかって言うとね。それこそが安倍家の使命なのよ。安倍家自体はなくなってしまったけど、その血筋は今もこうして脈々と受け継がれている。だからあなたに、その使命を受け継いでほしい」

「それは……父さんは知っているのですか?知っていないのなら、何故俺に?」

「あなたが一番、安倍家の血を濃く受け継いでいるからよ。それは言わなくてもわかるでしょう?」

「ああ……。つまりは、Aさんと協力しろと?」

「しなくてもいいんじゃない?あの人のやり方も結局は方法の一つでしかないし。ああして私と別行動を取るのは不快だわ。目的は一緒なのに、私や吟に隠れて勝手に仲間を集めて勝手に行動に移すんだもの」


 さっきまではニコニコとしていたのに、今度は憮然とした態度になってしまった。折角の美しい顔が台無しだ。できればずっと笑顔でいてほしいのに。


「もし何か方法が思いついたら教えてね?できることなら何でもしてあげるわ」

「思い付いたら話します。京都に戻ったら千里眼で探せばいいですかね?……京都にいますよね?」

「ここに来てなければね」

「わかりました。あと聞きたいことが一つ」

「何かしら?」

「Aさんの本当の名前って──」


 その途中まで言って、唇を人差し指で塞がれてしまった。その行動にこそ、確信を持ったが何故口に出してはいけないのか。


「あの人、自分の正体については無差別に呪術を放っているから安易に口にしない方が良いわ。呪われるわよ?」

「気を付けます。……だからあの人のことが世間には知れ渡っていない?」

「そうね。このことは珠希チャンにも伝えておいて」

「わかりました」


 そう返事をすると、金蘭様は立ち上がって伝票を持った。あ、それはマズイ。


「帰りましょうか。お会計は私がするわ」

「待ってください。金蘭さんに支払わせたということが知れ渡ったら末代までの恥です。俺が払いますから」

「ここは大人の女性に任せなさい。クゥ」

『チッ』


 俺の式神のはずなのに、ゴンが俺に拘束の術式を使ってくる。しかも金蘭様まで詠唱破棄した別の術式を使って拘束してきた。ゴンの術式ならまだ解除方法もわかるけど、金蘭様の方はまるでわからない。どの文献にも残ってない術式で会計の邪魔をするなんて……!なんていう無駄遣い!


「はい、お姉さん。お会計。これで足りる?」

「お預かりしますね。……うわあ、旧札だ。久しぶりに見ました」

「え?紙幣変わってた?」

「十年ほど前に。でも使えることには使えますよ」


 俺も視線を向けるとそこにはいつも使っているお札とは違う人物が描かれた一万円札が。俺、あの旧札見たことない。

 今でも旧札を持っていて普段使いしているんだろうか。そもそも金蘭様って普段の生活どうしているんだろうか。そんなことまで話していなかった。

 お会計が済むと術式が解除される。それでようやく動けてお店の外にまで出られた。


「じゃあ明クン。色々と期待しているわ。じゃあね」


 金蘭様はすぐにどこかに飛び立って消えてしまった。なんというか得難い体験がいくつかできたが、それよりもこれから色々やることができた。

 まずはミクに連絡を。その後に父さんに報告だ。


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