雪の詩
みふね
雪の詩
二度と止まない雪が降り始めたのはいつからだろうか。そのときはまだ、世界は数多の生物に満ち溢れていたような気がする。
でも、みんな消えてしまった。
僕一人を残して。
◆
一面の銀世界を歩き疲れてただ一人。誰の姿も見ていない。
きっとこの世界は僕一人なんだ。
そんな絶望の矢先、項垂れた僕に光明がさす。
地平線の果てまで続く足跡を見つけたのだ。
僕以外にも誰かいる。
そんな希望を抱え、その足跡の始点に小さな雪だるまを立てた。
そしてまた歩き出す。
雪は依然降り続く。
◆
一面の銀世界を歩き疲れてただ一人。誰の姿も見ていない。
きっとこの世界は僕一人なんだ。
そんな絶望の矢先、項垂れた僕に光明がさす。
地平線の果てまで続く足跡を見つけたのだ。
僕以外にも誰かいる。
そんな希望を抱え、その足跡の近くに小さな雪だるまを立てた。
そしてまた歩き出す。
雪は止むことを知らない。
◆
一面の銀世界を歩き疲れてただ一人。誰の姿も見ていない。
きっとこの世界は僕一人なんだ。
そんな絶望の矢先、項垂れた僕に光明がさす。
地平線の果てまで続く足跡を見つけたのだ。
僕以外にも誰かいる。
そんな希望を抱え、その足跡の近くに小さな雪だるまを立てた。
そしてまた歩き出す。
その足は酷くかじかんで、もう言うことを聞かない。
◆
やがて僕は力尽き、目からポロリとどんぐりが零れ落ちた。
そして世界は包まれた。
静寂と、無数の小さな雪だるま。
雪の詩 みふね @sarugamori39
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