これは、ささやかなSOSです。
森宮悠
第1話愛から生まれた傷
ダメなと子どもは愛されてはならない。
…なんて、一体誰が言ったのだろうか。
愛される事は、ダメな子どもには許されない事なのだろうか。
もしそうだとしたら、人権なんて存在しない。それを否定する事も許されない。むしろ尊重するべきなのだ。
私はそうやって今まで、この世界を信じてきた。
いくつもの失敗を重ね、きっとこの世界は成長している。だから、私もきっと、成長出来るはずだ。
だって、私はもう呆れる程失敗を重ねているのだから。
いつになれば、この苦しみから抜け出せるのだろう______。
午後10時50分。儀式開始。
いつからこんな事になったのか。
いつからこんな気持ちになったのか。
私ですら、思い出すことが出来ない。
痛い。苦しい。嫌、嫌だ……。
そう思いながら、また私は手首に新しい傷を刻み込んで行く。
そしてまた、快感を覚える。
私の苦しみは、もうとっくに限界を超え、悲鳴を上げていた。
誰も私を愛してくれない。
これは、ささやかなSOSです。 森宮悠 @yuumorimiya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。これは、ささやかなSOSです。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます