第15話 敗北の意味①
夢を見た。バカみたいに高いランプに挑戦する夢。私はどこからくるのか分からない自信で恐怖を麻痺させ、意気揚々に滑り出す。遊園地にあるバイキングに乗ると、左右に揺れる度に感じる浮遊感に似た感覚を味わいながら登りきった。
ああ、失敗したと直感が警告する。本来なら止まるべきポイントを越えて、私は十メートルほど上空に飛び上がる。羽根でも無ければ飛んだ後はどうなる? 落ちるだけだ。下から引っ張れる感覚がして、あっという間に地面に叩きつけられる。不思議と痛みはなかったけど、手足は曲がってはいけない方向に曲がり、間接から覗く白い棒状の物を、赤く染まる視界で捉える。ヤバイなと思った。
病院に行かなくては。保険証あったっけ。そうだいつも財布に入れてるんだった。あれ、財布どこにしまったっけ。
やりたい事は浮かんでも体が動いてくれない。そりゃそうか。両手足がばきばきに折れ曲がっているんだから這って動くこともできない。
誰かが救急車を呼んでくれたのかサイレンの音が聞こえる。これで助かる。でもなあ、病院は好きじゃないんだよね。注射が嫌だというわけではないんだけど、独特な薬品の臭いと生暖かさがどうにも好きになれない。個室だったらクーラーで好きな温度にできて、好きなアロマの匂いなんかにできるのかな。
救急隊員が私の顔を覗き込んできた。大きな三角形の目にギザギザの歯をなんだか怖い顔をしている。それでいて彫像みたいに無表情なもんだから余計に怖い。逃げようとしたらひょいっと持ち上げられた。このまま救急車に運び込まれるのかなと思ったら、勢いよく地面に向かって叩きつけられた。頭からぶつけられたため一度目の前が真っ暗になり、再び目を開けると見慣れない天井が見えた。
✳
私の意識は底からつり上げられるような感覚によって覚醒させられた。見慣れない天井が見えたことで、私は夢の続きにいるのかと思い自分の体を確かめようとしたが、少しでも筋肉を動かそうとしただけで酷い痛みを感じ顔をしかめた。それに手足に何かを当てられている違和感がある。
「ああ舞! 良かった、目を覚ましたのね」
母さんの声が聞こえたので探そうとしたが、それよりも先に私の顔を覗き込んできた。すでにうろ覚えの夢とだぶる。
安堵のため息をついてから、母さんの私の頭の上に腕を伸ばし何かに話しかける。
全身が痛くても頭、というより首は無事で周囲を見渡す事ができた。清潔感のある白い壁、独特な気温、私の隣にある一般家庭ではあまり見ない形のベッド。私はここがどこなのかと、自分もあのベッドに横たわっていることを理解した。
ここは病院だ。確かヤート・ザ・バッシンと名乗った宇宙人と戦った後、あまりのダメージに気絶する直前にサイレンの音を聞いてたはず。私は救急隊員に発見され病院に搬送されたんだ。
間もなくして白衣を着た、七三分けのいかにも医師ですと言わんばかりの中年男性が来て、私の体の現状を説明してくれた。私の体は外傷が全くないのだが、ほぼ全身が酷い肉離れを起こしているらしい。重症の部類で痛みで起き上がることも難しいだろうとのこと。ヤートとの戦闘から既に一日が経過しており、私は今の今まで眠っていたそうで、念のために入院した方がいいと言われた。
医者が去ってから母さんに何が怒ったのか確認する。
「テレビでは原因不明のガス爆発だって。……でもね、助かった人達は見たって言うの」
「見たって?」
「ほら、私達も巻き込まれた事件。あれと同じで、何かが戦ってたって。それこそ前と一緒で戦っている動画が一部のニュースで。分かりづらかったけど、あの人が映っているように見えたの。これなんだけど」
スマホでYouTubeを起動し、私が見やすい位置に持ってきてくれた。動画の内容はちょうどあまり見たくはない部分、私がぼこぼこにされてるシーンだ。見てるだけで痛みがぶり返してくるようだ。
「この街で何が起こっているのかしら……」
不安そうな母さんに何か言葉をかけようとしたが、実質ヤートに敗北した私はなにも言えなかった。安心させる言葉を吐いても、全部が上っ面で中身の無いものになってしまいそうだからだ。
少し間を空けてから、母さんは私の手を握ってきた。
「舞、貴方が救急車で病院に運ばれたって聞いて驚いたし、テレビでは事故のこともやっていたから倒れそうになったわよ」
手を握る力が強くなる。ちょっとだけ痛い。
「もう二回も似たことに巻き込まれているんだから、気を付けなさいよ」
「いや、そればっかりは運だから……」
ここは素直にはいと答えなければいけない場面だが、私は茶化したように答えた。
危ない目に巻き込まれるのはごめんだけど、こればっかりは逃げるわけにも、見てみぬふりできないのだから。
奴は無差別に人を襲っていた。理由はショーの所有者を誘きだすために。私とショーは願いの力で見つかることはない、だからまたヤートは人を襲い被害を出すはずだ。人々の悲鳴や破壊を狼煙にして私に知らせるためだけの理由で。私が原因で出ていい被害などない。なんとかしても被害を最小限に抑えて、ショーと共に宇宙人達を撃退せねば。
ん、ショー? そういえばショーはどこにいるのだ。目を忙しなく動かし彼を探す。私が見える範囲で浮いていなければ、どこかに横たわってもいなかった。ショーは見つからなかったが、私のリュックを発見する。もしかしたらあの中に隠れているかも。
「母さん、ちょっとリュックの中見せて」
「どうしたの急に?」
「いやちょっとね。なんか無くしてたら大変だし……」
正直ショーを母さんがみたら厄介なことになりそうだが、それよりも存在の有無が気になる。
母さんはリュックを開いて、中身を一つずつ取り出し私に見せてきた。全部確認したが、目当てのものは無い。
「これで全部だけど」
「ああうん、大丈夫。全部あったよ……」
大切な者、一番大切なお星様が無い。できるだけ平静を装ったが、あまり自信は無い。
「あの母さん……私がここに運ばれた時、何か持ってなかった?」
「? いえ、特になにも持ってなかったと思うけど。やっぱり何かないんじゃないの?」
「え、あれ私の勘違いかな。ごめん、寝起きでまだ混乱してるかも」
もしかしてショーのことをあそこに忘れてきたのか。それは非常にまずい。もし誰かにショーを拾われてしまったら。ショーがもし私が所有権を破棄したと思って誰彼構わず願いを叶えはじめてしまったら。惑星破壊爆弾というレベルではない被害が出る。もしかしたら地球も危ういかもしれない。
いったいどうすればいいのか。母さんに探してくれと頼んでみるのはどうだろう? それこそ厄介なことになってしまう。ショーのことを母さんがどう解釈するかで大変なことになるかもしれない。
悩む私を余所に母さんは帰り支度を始めた。
「まだ舞のこと心配だけど母さん一回帰るわね。昨日から家を空けて、お父さんも大変だろうから」
「あ、うん……」
「今度はお父さんとくるから」
「わかった、ありがと……」
この体の自由が効かない状態で一人になるのは心細いが、幼い子供のようにずっと居てもらうわけにはいかない。
母さんが居なくなった後、相部屋なので小声でショーを何度か呼んでみた。聞こえないだけかもしれないが反応は無い。やっぱりいないのか。
不安に頭を抱えたくなるが、残念なことに手を上げられない。私が退院できるのは、いやまた動き回れるのはいつだろうか。気持ちに体がついてこずもどかしくてたまらない。
「ちーす」
聞きなれた声が聞こえた。顔も見ずとも甘ったるい香水の匂いで誰か分かる。
「あ、ずっちゃん」
「まっちゃんお疲れっすー。生きてますかー。わざわざお見舞い来てやりましたよー」
小さい身長に大きめの制服が幼さを際立たせ、中学生になったばかりの小学生を思わせる私の後輩、
ずっちゃんが椅子を音を立てながら引きずって、私のベッドの近くに座った。
「はいこれお見舞い」
差し出してきたのはガムだった。しかも既に封が切られ、半分以上食べられている。
「いやいやガムて。普通お見舞いなら果物とかさ」
「これオレンジ味。フルーツフルーツ」
「そういう問題じゃないよ」
こいつはこんな奴だ。しかもお見舞いといいながら、私に差し出してきたガムを自分で食べ始めた。
「あれ、てか私が入院してるってよくわかったね」
「亜樹さん情報。亜樹さんはガッコの用事済んでから来るって」
何故か亜樹にはさん付けをする。しかもちゃんと敬語だし。そんなに気にしていないが、私はそんなに威厳がないのだろうか。
「せんぱーい、全然うごかないっすけどどうしたんすか。また事故に巻き込まれたらしいけど、全身粉砕骨折でもしたの?」
「それだったらたぶん集中治療室に入ってると思うんですが。肉離れだよ」
「ショボ」
「ショボくねーし。超痛いし。痛すぎて全然動けないし」
「ガチで? じゃあ今なんでもできんじゃん!」
「何をする気だ!?」
冗談っぽくけたけた笑っているが、冗談には聞こえない怖さがある。悪い娘ではないんだが、なんというかやる時はとことんやるという、加減を知らないところがある。
ずっちゃんのやらかしは何度か経験があった。私は直接被害を被ったわけではないが、ずっちゃんは入学当初にトラブルを起こしている。そもそもうちの学校は香水の類いが禁止だ。禁止といっても匂いのキツくないものなら教師も黙認している程度の緩い校則だが、彼女は数メートル先でも分かるほど強い香水を使っている。当然教師達も注意したのだが聞く耳を持たなかった。それでも何度も注意されて彼女は煩わしかったのだろう。彼女はあることをした。
自分の教室に使っている香水の原液を撒き散らしたのだ。教室内は甘ったるい匂いで充満し、彼女は教師にこう言った。「これなら私の匂いは気にならない」と。
ただの芳香剤を置いたのとは訳が違うのだ。机等に付着した原液は拭き取っても匂いを放つ。教室から匂いをとるのはかなり苦労したそうな。強い匂いが苦手な子は教室に近づくこともできず、まともな授業をすることが数日できなかった。それ以来、ずっちゃんにたいして強気な態度をできる教師はいない。暴れたりする訳じゃないので余計に達が悪いこの後輩は、我が校の有名人なのだ。
「まっちゃん入院どんくらいすんの?」
「ちょっとわかんない。様子見っていってたからそんな長くないと思うけど」
「いいなー正式にガッコサボれんじゃん。羨ましい。私も骨かなんか折ろっかな」
「思考が怖い」
ずっちゃんとの他愛ない会話をしていると、あることを思い付く。
そうだ。ショーのこと母さんに頼めないなら、ずっちゃんに頼んでみよう。
正直不安もあるし、彼女が良からぬことを考えるかもしれなかったが、現状を放置するよりかはましだ。私は会話のタイミングを見計らってから言葉を発した。
「ねえずっちゃん、お願いあるんだけど」
「用件の中身と報酬しだいっす」
「えーと、探し物なんだけど……そんな大きくないものだよ、私の手のひらに収まるくらいだから! でも大切なものだから、どうしても手元に戻したくて」
「場所は?」
「……事故現場。危ないところで悪いん」
「いや危ないとこ大好きだから別にいいけど、報酬は?」
場所を言ったら即断れるかと思ったが、すんなりとオーケーしてくれた。ならばあとは彼女が快く引き受けてくれる報酬をどうするか。ここで半端に交渉しようとすると、彼女の機嫌を損なう恐れがある。一撃で決めなくてはいけない。
私は覚悟を決める。
「……焼き肉の食べ放題でどうかな」
ただでさえ金欠なのだが、これぐらいしなければこの娘は動かない。
ずっちゃんは視線を右上へやり、悩んでいるようすを見せたがすぐに私を再び見る。
「餌が焼き肉ってどうかと思うけど、普段ケチのまっちゃんがそこまでいうならそれほどってことでしょうから、まあいいっすよ」
「ほんと!? ありがとう!」
「ただし、約束忘れたらまっちゃんのスケボーを薪にして肉焼くからね」
「発想が怖い」
彼女の冗談は冗談ではない。動けるようになったら短期バイトを頑張らねば。
ショーの特徴を伝えると、今日早速向かってくれるそうだ。有り難いが事故は昨日起きたのだ、警察等がいるだろうし、何より危ない。本当に大丈夫なのか。
「だいじょーぶだいじょーぶ。任せなさい」
頼もしい後輩がVサインを作った手をヒラヒラさせながら病室を出ていった。行動が速いのは彼女の良いところだ。だが頼もしい反面不安はある。彼女が危ない目に合わないだろうかというのは勿論だが、ショーは自分で動き回ることができる。無事に見つかってくれればいいのだが。
自分は待つことと無事見つかることを祈るしかできない。ならば必死に祈るだけだ。
✳
置いていかれた。さてどうしよう。前ならそんなこと考えずに、ただ地面に転がっているか誰かに拾われることを待つだけだったが、自我を持ってしまったので何かを考えなければいけない。とりあえず舞はショーを人に見られないように気を付けていたので、それに従い彼は物陰に隠れていた。
舞が保護される時、気絶していたため手に力は入っておらず彼は滑り落ちてしまった。それを隊員が気づくことはなく、放置されたままだった。自分で動いて救急車に乗り込めば良かったが、人目が多く動けずじまいだったのだ。
隠れて早数時間。日付が変わってしまった。舞が迎えにくる気配はなく、ショー自身も彼女が当分動けないことは理解している。あのスーツのお陰で外部ダメージから守られても、内部へ貫通する衝撃を守るのは限界がある。むしろあそこまで耐えられたことが凄い。舞は精神的に強いとは言えないと思っていたので、ショーは驚いたものだ。
まだ考えることに慣れていない彼はただ待っていたが、いい加減行動すべきなのではないかと考え始めていた。今の自分の行動は舞の言いつけを守っているが、現状なんの意味もないのではないのか。舞の元に戻らなければいけない。ただ、本当にいいのか。
自分がいる限り舞は戦うことになる。おとなしくしていれば見つかることはないのに、彼女は戦いを挑み死にかけた。ヤート達が現れれば同じことが繰り返されるのは目に見えている。本来奴等の目的はショーだ。ならば自分がいなければ舞はもい痛い思いをしないのではないか。彼女の悲鳴を思い出すたび、そう思うのだ。
物陰に隠れ、世話しなく動く人間達を見てショーは舞の顔を思い浮かべ、どうするべきか悩む。が、実はそんなことは全く考えておらず、彼は特撮の真似をしているだけだ。見せてもらった特撮で、本来の標的は別なのにスターマンが対象を守り必要以上に傷ついたことで、対象の人物が危険と知っても彼のもとを離れるシーンがあった。状況的に自分もこの行動した方がいいのだろう、くらいしか考えていない。
ショーは考えることに慣れていない。なので行動理由の大本は真似っこになってしまう。結果的に置いていかれてしまったので、じゃああの場面の行動をすればいいのだと判断しただけだ。
ただ、そろそろ他の行動しなければいけないというのは本当に考えていたし、他にこれまた慣れない感情が彼の中で生まれているのを実感していた。それがなんなのかは分かっている。ショーは舞が居なくて寂しさを感じているのだ。
ショー・リューとして生まれてほぼずっと一緒に居た。実際こんな長時間離れているのは始めてだった。自分は今寂しい。寂しいとはこういうことか。
近くに空き缶二つと長方形の板を見つけた。空き缶を横に並べて、その上に板を乗せる。なんとなくスケボーに見えなくはない。その上に乗り前後に動いてみたが、なんだか楽しくない。偽物だからか、それとも一人だからか。そこまでは彼には分からなかった。
やはり、舞の元へ帰るか。いつまでもこの煩わしい感情を持っていたくはない。今彼女が居る場所は分からないが、たぶん近くの病院だろう。救急車が運ぶ先はそこしかない。病院は比較的に分かりやすいから、しらみ潰しに探せば見つかるはず。
ショーは舞を求めてふわふわと飛び立った。
✳
任せろ、なんて言ってしまったが目的地まであと半分といった距離まで来ると涼香は飽きてしまった。
「はー、だるっ」
確かに病室にいる時はお使いをこなす気はあったのだが、一歩歩く度、体力が減る度なんで引き受けちゃったかななんて後悔していた。どちらかというと肉より魚派だし、なんなら甘いものの方がいいし、報酬も魅力がない。なんで引き受けたんだっけ、ああ、普段から金欠金欠言ってる人が奢るなんていうのが面白かったからだ。自分の首しめて苦しむなんて、そこそこの喜劇にはなる。
「行ったことにして帰ろーかな。見つかりませんでしたって言えばばれないっしょ。つか見つかるかっての」
広い範囲で、しかもそれほど目立つ物じゃないのに探し物なんて無謀だ。頼んでいる本人も自信が無い感じだったので、見つかりませんでしたといってもいいのではないか。
口に寂しさを覚え、路地裏に隠れた。なんで自分が隠れなくちゃいけないのかと腹が立ったが仕方がない。見つかったら面倒になる。
鞄からあまり大きくない長方形の箱を取りだし、中から一本出して口にくわえた。
「あれ、ライターどこだ」
いつもはすぐに見つかる物が中々出てこないとイライラする。鞄の中身を混ぜるように乱暴に引っ掻き回した。しかしいくら探しても目当ての物は出てこない。
ただでさえ気が立っているのに、空が何やら騒がしい。カラスどもがカーカー五月蝿く鳴いているのが余計に涼香を苛立たせた。
「ああもう。うるせえな糞カラス!」
声をあらげながら上空を仰ぎ見ると、複数のカラス達が玉のようになっていた。何かを他の鳥をいじめて取り囲んでいるのだろうか。
一羽のカラスが大きく鳴き、中心に突っ込んだ。すると、玉の中から何かが落ちる。
「んだあれ」
謎の物体は涼香目掛け落ちてくるように見えた。身の危険を感じてその場を離れる。落下物は地面にぶつかるが何も音を出さず、さらにバウンドすらしない。普通ある程度固ければ一二回はその場で少し跳ねるし、柔らかければ叩きつけられ形が崩れるはずなのだが、どちらもしなかった。
上空に居たカラス達はもう興味が無くなったのか姿は無かった。恐る恐る落下物を確認すると、あることに気づいた。
「ん、これって……」
銀色の縁取りがされている黄色の星。形はクリスマスツリーのてっぺんにあっても違和感のないまごうことのない星型。これは舞からの以来の品ではないのか。
「ラッキー! 本物だろうは偽物だろうが、これでいいじゃん!
でもなんで空から落ちてきたのだろうか。他のカラスが持っていて、仲間が奪おうとしたのか。それにさっきの落下の挙動はなんだったんだ。
少し考えてみたが直ぐにどうでもよくなった。楽して依頼をこなせたのだこれほど良いことはない。時間的にまだ余裕がある今から病院に戻って届けてやろう。
ただ、まあ、一服してからでいいだろう。臭いはまた香水でごまかせばいいや。
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