幕間

幕間1

 それはきっと物語としては破綻していた。


 始まったときにはすでに終わっていて、破滅へと向かう道が決定されていたのだから。救いのない物語――いわゆるそれである。

 人一人の力では、どうしても解決できなくて、だからやっぱり二人でもどうにかなるものではなかった。

 だからこれは終わりを迎えた物語が、本当に終わったのかを確かめる物語だ。そこには救いなんてなく、どころか希望をかき消すものに違いない。


 ――これはそんな物語。


ただし、物事の終わりはまた、新たな始まりであるという言葉も存在するわけで……。

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