#6

頭がパンクする寸前な真帆。

「真帆ー。お昼ごはん食べにいこ!」

気づいたら、もう昼休みに入っていた。


「真帆、顔色悪いけど、大丈夫?」

「なんとか…。」


食堂に行き、久しぶりにきつねうどんを選び、席についた。


「お母さんたちいつ帰ってくるの?」

「…わからない。」

「それは1番大変だね…。」



皆食べ終わり、教室に戻る。



「放課後楽しみだったのにな…」

「しょうがないよ。また今度行こう!」



午後の授業が始まっても、先生の声なんて入ってこない。頭の中は放課後のことで埋め尽くされていた。



午後の授業も終わり、生徒たちは部活に行ったり、帰宅したり、教室に残ったりして、それぞれ自由解散した。



皆わいわいしているが、真帆にとっては魔の時間になりつつある。

「とりあえず、楓を迎えに行かなきゃ…。」



保育園は、家と同じ方向にある。真帆は行きやすくて良かった。と思いつつ向かった。



真帆が教室を覗くと、視線を感じたのか、楓が飛んできた。

「おねえちゃん!」

先生が楓のカバンなどを持ってきてくれた。

「楓ちゃん、いい子にしてましたよ。」



「せんせー、またあした!」

先生に笑顔で手を振る楓と真帆は保育園を後にした。



このまま帰宅しようとした真帆を

「おねえちゃん、スーパー行かないの?」

と、楓が呼び止めた。


「……え?」

「いつも保育園の帰り、スーパーに行って、野菜とかお肉とか買ってるよ?」



そういえば。

楓を迎えに行った帰りには、必ず母と楓は近くのスーパーに寄っている。そのときに、野菜とか肉とか魚とか買ってるのを思い出した。

少々値段は高くなるが「朝市は仕事で行けないからね~」と母は口癖のように言っていた。



ってことは…。


「楓!急いで帰宅するよ!」

「ちょっとおねえちゃん!」

2人は走って家に向かった。


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