第5話 ああ、お腹が痛い…。


咲「あ、あの人耳生えてる!!」

凪「指ささないっ!失礼でしょ?」


街の中に入った瞬間に広がる中世ヨーロッパ風の建物等に目を輝かせる僕と咲恵。

凉華は静かに街中を見渡している。趣味の人間観察でもしてるのかな?

フェルは興味ないのかまわりに目をくれない。

凪紗は、それはもう母親のごとく僕達の世話(?)をしている。


ガイア「そーいやお前ら、この後どうするんだ?」


先頭を歩いていたガイアさんが足を止めずにこちらを振り向きそう聞いてきた。

前向いて歩かないと危ないよ、なんて言っても魔力感知を持ってるガイアさんにそんな言葉が通じないのは分かってるので言わずに飲み込む。


涼「とりあえず何処かしらのギルドで登録してから金稼ごうと思ってる。」


ついさっきまで周りを見ていた凉華が返答した。人間観察はもういいのかな。

まあ、確かに僕達お金ないし稼がないといけないんだけどやっぱ手っ取り早いのは冒険者ギルドだよね。フェルいるし。


涼「さすが冒険者の街だな。街にいる人全員武器持ってる。ほら、彼処にいる女の人も。」


そう言われ凉華の指さす方を見ると華奢で色白で綺麗な女性が大剣を背負っていた。僕達のいた世界では信じられない光景だ。

このTHE・異世界って感じに軽く酔ってしまいそうだ。


ジーク「皆さん!ここが、冒険者の街の名所!冒険者ギルドの本部です!」


そう言われて見た先にはビルほどの高さではないがなんとも威圧感のある建物だった。

周りにある建物と比べると一回りくらい縦も横もデカい。

さすが冒険者ギルド(?)


咲「早速入ってみない!?」


今まで静かだった(皆無視していた)咲恵がはやく行きたいとうずうずしていた。


凪「名前とかってやっぱりナギサ・シバタになるのかな…ブツブツ」


凪紗はどうやら考え事をしているようで咲恵の言葉は耳に届いておらず、凉華はジークさんとガイアさんとなにやら話し込んでいるようでナチュラルに無視している。

なので僕も、


紫「スズカー!何話してんの?」


咲恵を無視した。


10分位たってようやく中に入ることになった。

咲恵がなにやら拗ねていたが知らない。見てない。


紫「いざっ!オープ…!…?…!?」


ギルドのバカデカいドアを開けた僕達を待ち受けていたのは、沢山の人の武器だった。










――向けられる武器。必死に弁解しようとするジークさんとガイアさん。

これから僕達はどうなるのやら。


凪「行く先不安…。ああ…不安でお腹痛い…。」


凪紗のお腹の安否や如何に!!!

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僕達''いつメン''の非日常 そると。 @kunoha

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