第18話 あたしの先輩のガードは冷静だけど
「節分です」
「そうだな」
本を読む先輩の前に太巻を置く。
「恵方巻きです」
「そうだな」
また何か始まったという顔の先輩。その期待に応えます!
「恵方巻きゲェェェェムゥ!」
アゲアゲのあたしを先輩が死んだ目で見る。
「なんだそれは」
「先輩とあたしが向かい合って恵方巻きを両端から食べ……」
「待て」
説明を手で遮った先輩が冷静に言う。
「太過ぎて危険だし恵方が消えたぞ」
先輩のガードは冷静だけど、あたしの恵方は先輩です!
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