後編



俺とアドは食事をする時は離れて食べることに


俺はオークを アドは人を




進んでいると こっちに走ってくる兎族が その後ろに剣を持った2人の兎族


追われているのか


「アド 兎族は食ってもいいのか」


「俺は食うが あつしは」


「俺も問題ない 兎族なら一緒に食えるな」


「ふっ そうだな」


先頭を走っていた兎族は俺達を見ると 物凄い脚力で俺達を飛び越えていった


おっ 凄いな じゃあ こいつらを


「俺は左をやる あつしは右を」


「ああ」


俺は横斬りで兎族の横腹を アドは正面から兎族の胸に槍を突き刺した


「貴様ら 多種族に手を出すなんて まさか 貴様らも転生者なのか」


んっ こいつも


「俺はあつし 転生者だ そして こっちはアド 同じく転生者だが お前は」


「俺はハクト 異世界から来た転生者だ」


「ふっ 貴様も他種族を食べたのか」


「ああ 俺の元の世界では植物を食べるのが常識だったのだが この世界は」


「じゃあ ハクト 俺達と一緒に来ないか」


「どこに」


「さあ 決めてないが」


「そうか 分かった 条件が1つ 俺の目の前で兎族を食べるのは止めてくれ」


「ふっ そうだな 見えない所で食うことにしよう 同族を食べられるところは俺も見たくないのでな」








「あれは」


人が崖の上から


「自殺だろう んっ まさか」


「まだ息がある 俺は回復魔法が使える」


そう言ってハクトが落ちた人の側に


近づくと狼族だった


う~ん 自殺なら 助けないほうが……


「うっ 俺は 俺はなぜ生きている」


「すまない こいつが ハクトがお前に回復魔法を使った」


「なぜ 死なせてくれない この世界は地獄だ 同族を うっ」


「ハクト お前は向こうに行っていろ」


「どうして あっ 分かった 終わったら 呼んでくれ」


「ああっ」


俺は兎族を出して 魔法で焼いた


「いいのか いいのか」


「ふっ 食えば お前も犯罪者の仲間入りだがな 俺もいだだこう」


「俺も」


「ありがてえ 肉が 肉が う 上手い 火あぶりにするとは鬼畜な方法だが 上手い」


ひ 火あぶりって まあ 食文化の違いか




「俺の名前はマカミ よろしくな」


狼族のマカミを仲間に加えて俺達は4人で行動を共にすることに




それからも 仲間は増えていき 他の種族の村を襲っては食べた


そして


「今日はあの村にするぞ あつしは向こうに行っていろ」


「ああ そうさせてもらう」


俺は仲間達から離れた場所に移動した


見たくないし 聞きたくない


しかし 悲鳴は遠くまで 俺の所まで響いてきた


俺もしていることなのに ……


んっ 誰か くる 逃げてきているのか


「助けてください」


あっ 関わりたくなかったが


女性が俺に抱きついてきた


そして すぐに アドがやってきた


「あつし そいつをよこせ」


仕方ないよな


「お願いします 助けてください」


んっ まさか


「アド ちょっと 待ってろ」


「どうした 俺達のルールは」


「いいから」


「分かったよ」


「もしかして 君は転生者か もしかして 日本人じゃないよね」


「えっ あなたも 私は元日本人です 名前はすず 転生者」


「アド こいつは俺が貰う いいな」


「ふん 分かった 好きにしろ じゃあ また後でな」


「すまないな アド」




「あの野蛮人共と仲間なの」


「野蛮人か すずは いつ頃 この世界に」


「えっ 2年前に」


「そうか 俺達から見れば すずの方が野蛮人だと思うよ」


「あっ でも でも それが この世界の」


「そうだね でも 俺達はそれが無理だったんだ 俺達の方がおかしいのは分かっているが 俺達には無理だったんだ」


「その気持ちは分かるけど 生きて行くには 同族を 転生者を」


んっ 転生者


「まさか 転生者がこの世界に沢山召喚されるのは」


「知らなかったの そうよ 想像の通りよ」


はぁ~ そうなのか 俺を食べる前のサービスだった訳か んっ まさか 男がいないのは……


「で 私はどうなるの」


「すずは俺が貰う」


「私も犯罪者に それとも あなたの奴隷に」


「どっちでも構わないよ 仲間でも俺の奴隷でも」






その夜


俺はすずを抱いた


拒まれれば 無理やりでも っと思ったが


すずは俺を受け入れてくれた いや 受け入れるしかなかったのかも知れないが


俺はすずと何度も何度も


……







朝 みんなの前で すずを仲間にすることを宣言した


仲間達は そうだな 女も欲しいよなっと 笑いながら受け入れてくれた




俺達の仲間は増えていき 500人を超えた


全員が転生者だ


この世界に なじめなかった はみだし者の集まり


元の世界では他の生き物の肉を魚を野菜を食べることは当たり前だったが ここでは犯罪行為


死ぬより犯罪者になることを選んだ者達





そんな俺達の前に1人の男が現われた


男は俺達の前で 大きな声で叫ぶ


「俺は勇者 この世界の平和を守るために神から使わされた勇者だ」


転生者はこの世界の人達より強い


勇者は更に強いのだろうが……


経験値が0 レベル1


経験値は他種族を倒さないと入らない


俺達の敵ではなかった


勇者は生きたまま捕らえられ


そして 生きたまま ……






他の種族の勇者達もやって来たが全員レベル1


ただの食材だな


敵は勇者か それなら俺は ……









ねぇ あつし


どうした すず


世界を支配して全員が仲間になったら どうするの


どうする って


何を 誰を


……


食べるの


……

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平和な世界なのに 女性しかいないハーレム天国なのに 最悪な世界でした あつし @atusi0523

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