ミドル9-1:天を衝く
ミドル9:天を衝く(シーンプレイヤー:ライザ)
GM:例によって全員の登場を推奨するよ。それではシーンインどうぞ。
ライザ:シーンイン!(出目10:侵蝕:94→104)
アリス:シーンイン!(侵蝕:91→98)
GM&アリス:ライザァ!?
ライザ:昂り過ぎてますね、いけない。
アリス:Oh……そう言えば先程のシーン終わりはいい感じだったね。
ライザ:えぇ、羽で空を飛ぶ姿は天使を彷彿とさせました。
アリス:機械仕掛けの偽翼か……。複雑だね。
GM:ふふふ。さぁ、それでは描写に移ろうか。
君たちは何か手段がないものかと奮闘したが、やはり千代がいる空中庭園まで届く方法が見つからなかった。対策を講じることにした2人が新入生歓迎会のスタッフ待機室に戻ると、そこにはアカデミア高等部の生徒会長、雲雀宏一や亮が待機しており、皆でこの事件を解決する糸口はないかと話し合っていた。
雲雀 宏一(GM):「いやぁ困ったね。どうやってあそこまでたどり着くかな。飛行機もヘリもこのアカデミアにはないし、応援を呼ぼうにも電力がシャットアウトされて通信機すら使えない。どうしたものかな」
アリス:「一応、手段もあるにはあるが……これ(ジェットスーツ)1人用なんだよなぁ、ですわ。しかもそんなに長く飛べないし。ですわ」
アリス:自発的にジェットスーツを縛っていくスタイルですわ!
GM:……いや、ユキさん。
アリス:?
GM:ユキさんって、偶に天才的な勘してるよね。
アリス:いや、まさかこうなるとは予想してなかったぞ???
ライザ:あともうひとつ、手段がありますよね。こちらから切り出してみてもいいですか?
GM:ぉ、どうぞどうぞ。そういった提案は大歓迎です。
ライザ:ありがとうございます。では……。
ライザはその存在を口にする。遙か空の彼方まで届き得るかもしれない、あの"夢の結晶"の名を。
ライザ:「……飛行機なら、1機ありますよ」
雲雀 宏一(GM):「へっ? アカデミアは飛行機どころか船だって所有していないのに、一体何処にあるというのかな」
アリス:「ライザさん、それってもしかして……」
ライザ:「ええ。航空部の彼が作った、自作の飛行機です」
聳城 亮(GM):「えっと……でも、仮にあの空中庭園まで飛べたとしても、あくまで学生の作った代物だから、ドローンに攻撃されたら簡単に墜落してしまうと思う」
「それを防ぐには強固な装甲か、ドローンを全て落とすくらいじゃないと、危険過ぎないかな」
ライザ:「それが可能な人も実はここに居るんです。そうでしょう?」 アリスの方を見やって。
アリス:「全部残らず叩き落とせばいいんだな? 朝飯前だぜ、ですわ!」
雲雀 宏一(GM):「——成程。それなら状況を整理しようか」
君たちの提案に雲雀宏一は眼鏡を光らせ、硬い声音で続ける。
雲雀 宏一(GM):「提出された資料によると、飛行機の定員は重量的に多くても2人。残念だが、ジェットスーツを含めて3人までが作戦に組み込める限界人数だ」
「3人だけであの空中庭園を攻略しなければいけない。それはとても危険な行為だ。時間はかかるだろうが、外からの応援を待つという選択肢もあるけど……それでもやるかい?」
アリスは思わずライザの方を見やった。Cランクにはとても見合わない、高レベルな戦闘技術を持っている謎の新入生。協力してくれるというなら願ってもない展開だが、ライザは風紀委員でも番長連でもない、あくまで一般人の枠組みなのだ。もし、彼が作戦を降りるというのなら誰を
ライザ:「……勿論です。発案者として、何より——」
「——いいえ。自分で提案しましたから。他に誰も行かなくても、僕は行きます」
何でもない事のように、平然と引き受けると言ってのけた。全く、この転入生は一体何処まで……。
アリス:「よく言ったですわ。勿論、私もやったるぜですわ!」
聳城 亮(GM):「——僕も」
「僕も行くよ。オーヴァードじゃない僕にだって、やれることはある筈だ。それにあの飛行機は僕たちが作り上げたんだ。癖も挙動も一番良く知ってる」
アリス:「亮さん……」
ライザ:「……もし、貴方の発言を悔やんでのことなら、辞めたほうが良い。危険過ぎます」
聳城 亮(GM):「違うよ。千代さんに証明したいんだ」
「力がなくたって、弱くたって、オーヴァードじゃなくても……空は飛べるんだって、証明したい」
「それが僕にできる、僕なりの戦いなんだ」
ライザ:「……貴方も、強いのですね。先程の発言を撤回します。失礼しました」
聳城 亮(GM):「ううん、いいんだ。こちらこそよろしくね!」
アリス:「よっしゃ決まりだな。突入はこの3人で行く。ですわ!」
ライザ:「ええ、彼女を迎えに行きましょう」
GM:よし、ではここで空中庭園に辿り着くための判定を公開しよう。FS判定だ! 内容は以下を確認して欲しい。
FS判定:空中庭園に上陸せよ!
終了条件 5ラウンドの経過
判定 運転:航空機
難易度:6
最大達成値:30
目標進行値:10
経験点:3点
支援判定:意志、調達
トループエネミー:アーミー(基本P.262)が毎ラウンドのセットアップで《戦力増員》により登場する。そして、このFS判定は戦闘処理と同時並行で進行する。
行動順は戦闘に準拠し、行動値順に行われていく。PCは攻撃判定(エネミーの排除)かFS判定、支援判定のいずれかを選択して判定を行なうことが可能。
また、クリンナッププロセス時にエネミーが全て排除されていた場合、ボーナスとして進行値が+1される。
PL一同:確認完了!
GM:ありがとう。加えてここで、アリスがジェットスーツ購入というナイスプレイをしてくれたのでボーナスも上げちゃうぞ。
【NPC効果:聳城 亮】
1:FS判定中、PCひとりは電動航空機[ガンシップ]に騎乗状態しているものとする。アイテムデータは以下の通り。
簡易ヴィークルデータ:電動航空機[ガンシップ]
種別:ヴィークル
装甲値:5
2:以下の効果をそれぞれラウンド1回ずつ使用可能。また、エフェクト効果のものはそれ相応の効果ということで、侵蝕率の上昇は発生しない。
・<運転:航空機>の判定ダイス+2個、技能値に+2する。
・《エースドライバー》:リアクション:<運転>技能でドッジを行える。
・《フィジカルエンハンス》:メジャーアクション/リアクション:組み合わせた判定のクリティカル値を-1する(下限値9)。
ライザ:おぉ、これは助かる効果ばかりですね。
アリス:本当だね。これは予想以上に頼りになりそうだ。いや、それにしても……。
GM:? どうかしたのかい?
アリス:いや、実はこのガンシップ、エネミーになると思ってたんだよね(笑)
ライザ:あ、それは私もそう考えていました。
GM:何故に!?
PL一同:いや、何となくエネミーっぽい見た目してるから……。
GM:な、成程。コホン、それでは気を取り直してFS判定前の最後の描写に移ろうか!
そんなつもりは無かったんだけどなぁ……。そんな心の弱音を押し殺して、私は物語を次のステージへ進める事にした。
あれから十数分後。君たちは今、飛行機が飛び立つための滑走路にいる。話し合いの結果、飛行機にはライザと亮が。ジェットスーツでアリスが飛ぶことになった。亮は緊張した面持ちで操縦桿を握っている。あとは君たちの合図を待つだけだ。
聳城 亮(GM):「エンジンスタート。チェックランプオールグリーン! こっちはいつでも行けるよ。スタートコールはそっちに任せるね」
アリス:「こちらも準備完了だぜ。ですわ!」
ライザ:「では行きましょう。彼女を取り戻すために——『テイクオフ』!」
エンジンが唸り、降着装置のタイヤからは煙が吹くほどのスピードで機体が前に押し出される。相応のGが身体にのしかかるが、君たちは物ともせずに滑走路を駆ける。
やがて、地面を離れる際の特有な浮遊感が身体を包み込んだ。
翼を持たぬ筈の君たちは今、地を離れて、空を翔けている。
ライザ:「(本来の仕事ではないかもしれない。関わるべきではないかもしれない。それでも——)」
「(彼女に見せて欲しい。生まれだけが全てじゃないのだと)」
「……今、迎えに行きます」
しかし、空中庭園への航路を阻む影が。君たちを撃ち落とさんと、大量の飛行ドローンたちが迫りくる。
さぁ、ドローンの攻撃を掻い潜り、彼女の待つ空中庭園へと至れ!
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