ミドル5:仮面

ミドル5:仮面カヴァー(シーンプレイヤー:ライザ)


GM:ここでは別れたライザ視点のシーンとなる。そのためアリスの登場は不可だ。ではシーンインどうぞ。

ライザ:分かりました。ではシーンインです(出目3:侵蝕76→79)


 2人と別れた後、ライザはUGN職員……その実態は君と任務を同じくする諜報員と接触していた。その内容は、情報交換と戦闘に参加した君への注意喚起だ。

 人気のない視聴覚室にて、君たちは秘密の会話を続けている。


UGN役員(GM):「――成程、情報共有に感謝する。しかし、先のは事前情報らしからぬ行動だったな、メリアパート?」

ライザ:「……弁明のしようもありません」

UGN役員(GM):「感情移入も程ほどにな。君、少し目立ち過ぎだぞ」

ライザ:「…………申し訳ありません」

「……自分には、この任務は荷が重かったのかもしれません」 ぽつりと、弱音を漏らす。

UGN役員(GM):「此度こたびのことはいい。私の方で既に手は打ってある。しかし、任務を遂行できないと判断されれば即刻、本国送りになってしまうだろう」


 UGN役員は椅子へ深く腰掛け、ライザにも腰かけるように促す。が、一向に顔を上げようとしない様子に軽くため息をつき、再び口を開く。


UGN役員(GM):「君は、かのローザ・バスカヴィルの腹心だ。生まれ持っての特別だ」

「君の能力ならさほどの問題は無いと判断している。気負い過ぎないよう努めたまえ」

 それは、彼なりの励ましの言葉であったのだろう。しかし、ライザには届かない。


ライザ:「…………ありがとうございます」 何度も。何度も何度も何度も、同じ言葉を聞かされてきた。

 生まれ持っての特別。それは、ライザにとって『お前は普通ではない』と言われることと同義だった。

 UGN日本副支部長『ローザ・バスカヴィル』という大き過ぎる血族が、約束された血統書そのものが、ライザを苦しめている。


『……やっぱり、生まれで全部決まっちゃうのかな』


 先程千代が放った言葉がとげのように、ズブズブと心の奥底を突き刺してゆく。


UGN役員(GM):「……やれやれ、これでは私が虐めているかのようだな」 彼は2回目の軽いため息と共に、表情を改めた。

「さて、では君に追加の任務を言い渡す」 卓上にライザの見知ったUGN製の情報端末が置かれた。

「メリアパートにこの端末を一時貸し与える。生徒たちを暴走させたあの仮面について、詳細にレポートを纏めておいてくれ」

ライザ:「……追加任務、受領しました」


GM:さて、ここで情報項目を開示します。内容は以下の通りだ。

┌                          ┐

・立花 千代について 情報:アカデミア 難易度:6


・謎の仮面について 情報:アカデミア、UGN 難易度:7

└                          ┘


GM:現段階で調べられるのはこの2つ。好きな方から選んでもらって構わない。アリスも次のシーンで調べられるよ。

ライザ:確認できました。

アリス:こちらもOKだ。さて、ライザはどっちを調べたいとかあるかい?

ライザ:では謎の仮面の方を調べようかと思います。

アリス:OK、任せた。

GM:ではアイテム等の宣言を踏まえて判定どうぞ。

ライザ:ラッキーメダル:ホワイトを含めて、素振りでいきます。(ダイスロール)達成値8で成功です。

アリス:グッジョブ!

GM:成功だね。では情報を開示しよう。


*謎の仮面について

└暴走した生徒が所持していた仮面。

 これにはレネゲイドウィルスを異常活性させ、オーヴァードを強制的に暴走させる作用があることが分かった。

 FHの秘密組織、ディオゲネスクラブが用いる仮面と同じものであり、その殆どに花の意匠が施されていた事から『カルペ・ディエム』が所持していたものと思われる。また、割れたものはその効力を失うようだ。


ライザ:「(感情移入……余計な、感傷でしかない)」 胸の奥に疼きを感じつつも、自身すら偽って任務を遂行する。


 情報収集を続けるライザ。しかし周囲には人影はなく、君は独り。

 いつも通りの光景であった筈だが、今は少し、その独りが寂しいものであったかもしれない。


GM:これでシーンを終了しよう。お疲れ様だ。

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