第27話 憂鬱の白使い
──とある休日──
いつものように朝起きる。
起きた後、何をするかと言うと。
「神と僕」の七巻を読む。
これが僕の日課となっている。
読んでいると気分が高まる。
朝の眠気覚ましにはちょうどいい。
──あぁ、何度読んでも最高だな。
読んだ後に毎回気付くが、僕の口はニヤケが止まらないんだ。
そして、読み終わると思い出すんだ。
──僕は、何がしたいのだろう。
食堂に行く。
そして今日もいつもと同じくカレーを頼む。
今日はちょっといつもより空腹だったから、サラダも頼んでみた。
──あ、飲み物持てねぇや。
両手が塞がってる。飲み物を置くスペースも無い。
「これでよし」
僕は飲み物を持った。
席を探す。
「なんだあいつ……」
「どうなってるんだ?」
席を探してたら、周りが何か騒がしい。
視線は──
──僕?
みんな僕を見て驚愕している。
そこに爽也さんと佐部さんが。
「おっ、アルナく、ってえぇ!? なっ 何してるんだアルナ君!?」
「え! どうやったんですか?」
そんなに驚くので何かと思って僕は手元を確認する。
カレーに、サラダ、そのトレーを持つ両手。
そして飲み物。
飲み物を支えているのは白い──って。
「なっ、ななっ。え!?」
僕は白い何かを視線で辿り、自分でも驚愕した。
その根本は、腰に付けた
「どっ どうなってんの!?」
「それはこっちの台詞だよ!」
──僕はこうして、新しく、闇でものを持つと言う技術を習得した。
そんなことができるようになったので、早速みんなと試してみる。
「アルナ君、闇で物を持てるようになったって本当?」
流輝さんが聞いてきたので。
「ほら、本当ですよ」
「ほんとだ……」
僕はポケットに入れてある遠隔爆発用の闇結晶を闇で持って見せた。
「あ、これってこうすればいいんじゃないか? ちょっと離れて下さい」
僕は、思いついてそのまま剣を振る。
そして同時に闇結晶に意識を向ける。
──振った方向に爆発の衝撃が広がった。
「──
またしても僕的にこのネーミングは気に入った。
「
「とても良い攻撃手段に思えます。」
「名前は?」
「──なんとも。」
そんな名前の感想を言う
「そういえば喋れるんだったな」
「ですね」
爽也さんと木賊さんが思い出す。
「僕は結構相棒と喋ってますよ、ね、
「はい、毎度のように技の名前の話を持ちかけてきてうんざりしています」
「そんなこと言うなよ」
「アルナ君……」
心なしかみんなが痛い人を見る目で僕を見ている気がした。
──まぁ気のせいでしょう。
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訓練が終わって自室に戻る。
そしてまた思うんだ。
──僕は何がしたいんだ。
そして、ふと過去の事を思い出そうとする。
「ぐっ あっ」
──はげしい頭痛がするのだ。
過去の事を思い出そうとするといつも頭が痛くなる。
「……ちょっと耐えてみるか……」
そう思って頑張って思い出そうとしてみた。
「……一緒………殺……お……」
懐かしい声だ。
「次……君………楽し……」
なんだろう、この幸福感。
あぁ、これは………
──一つの言葉を思い出して僕は寝てしまった。
そう。
その言葉は──
──もっと殺し合おうぜ。
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