こころのふるさと

小川貴央

第1話 こころのふるさと

「心のふるさとは唱歌の世界にあり」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


子供の頃、隣の兄ちゃんが近所のオバちゃんに


「演歌の解る歳になりました」とか臭いセリフ


吐いてたのが可笑しかった・・・。



やがて、会社や世間、世の中が少しだけ見えてきた


時に、いつの間にか演歌にハマった時があった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「風がしみる~よ 心が寒い~


 ちょいと 人生かくれんぼ~


 灯り拾ってぇ~ ちどり足~」


~~~~~~~~~~~~~~~~~


然し、修羅場、泥沼をくぐり、どん底を見た時、


演歌は騒音にしかならず、他のどんな癒しの曲も


雑音にしか聴こえず、音楽が苦痛になった。


脳裏を巡ったのは「死」の文字だけだった。


そんなある時、ふと自然に、優しく耳に入ってきた


唯一の旋律、それが唱歌だった。


~♪~ 「早春賦」 ~♪~


どんな一流アーティストや有名歌手さえも敵わない


子供たちのピュアで清らかな天使のような歌声に


どんなに安らぎ癒されたことか・・・。


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こころのふるさと 小川貴央 @nmikky

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