第2話
怪盗の記憶/Tuesday
怪盗も楽じゃない。なにせこのご時世。
物を盗んだ時点で捕まる。
盗んで犯罪にならないのは人の心を盗んだ時くらいだがそんなのは俺みたいなもてない男には無縁な話だ。
小さい頃から計画を立てることが得意で完璧な計画を練っては人から物を盗みにはいる。待て待て!通報はしないでくれ。
こう見えても俺は学生だ。
物を盗む計画などは立てているが教室に進入して、盗むフリだけして怪しまれずに何事もなかったように過ごす。欲しい物があるわけではないのにその衝動が何故か止まらない。
だからこうして自分の計画力に酔いしれるだけの日課だったのだが。
今回初めて人から物を盗む。俺の彼女とのキューピットのような存在から理不尽な理由だがとある人からとあるものを盗んで欲しいと言われた。一生のお願いを使われたんじゃ断りきれない。
その人の学校の仕組みとその人のクラスを調べ制服を調達し、マスク(昔勢いで作った)をかぶり忍び込んだ。事前情報をもらっていたおかげでその人の教室のロッカールームにいきその目当てのものを見つけるまでもそんなに時間はかからなかった。なぜそんなことがその平日の真昼間にできるかというとたまたま学校がなんちゃか記念日で休みだったからだ。話を戻そう。
その人のロッカールームを開けて中を探っていると突然背後から
「なにをしてるの!?」
と叫び声が聞こえた。
言うまでもない。とてもまずい
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます