第9話 水の魔神、そして、土
地の魔神ノームとの戦闘から数日後。
俺たちは魔王が四天王のひとり水の魔神【ウンディーネ】と対峙していたのだが。
「ンフフッ。本当に可愛いエルフちゃんね? お姉さんの好みだわ」
戦闘が開始されてすぐ、エルフがウンディーネに拘束され、体中を弄られていた。
「や、やめてよ! そんなとこ触られたら……ひゃんっ!?」
「あら、可愛い声だこと。それなら、もっと可愛い声を出させてあげる」
青い髪に青い瞳で妖艶な美貌を持つグラマーなウンディーネは、その両手にヌルヌルとした透明の粘液を作り出すと、エルフの上着とスカートの中に手を入れた。
「なにこのヌルヌル!? こんなの、ホントに……ダメっ」
「フフッ。嫌がっている割に体が熱いわね? そんなに意地を張らないで、お姉さんに任せて」
「クソッ、エルフが人質にされて手が出せねぇ! ツーさん、ここは二人を見守ろう!」
それ、お前が見たいだけやないか〜い。
鼻血をダラダラと垂らして股間を押さえるうちのダメ勇者に嘆息すると、俺は静かにウンディーネへと接近する。
「きゃあっ!? なんなのアナタは!」
「俺は土だ。悪いが、お前を倒させてもらうぞ」
俺はそう告げると、ウンディーネの足元から奴の水分を吸収してゆく。
その吸水力は、ロリエのおよそ千倍だ。
「くあっ! アタシの水分が……」
凄まじい勢いで俺に水分を吸収されたウンディーネの体が徐々に萎んでゆく。
そろそろトドメを刺そうと、更に吸水力を上げようとしたその時、エルフが声を上げた。
「待って、土さん!」
「なんだ?」
「彼女を……ううん、ウンディーネお姉さまを助けてあげて!」
まさかの一言に俺は当惑した。
すると、死にかけたウンディーネをエルフが目元に涙を浮かべて抱き起こす。
「え、エルフ……なぜ?」
「安心して。私がアナタを助けるから!」
エルフはそう言うと、水筒の水を彼女にかけた。
水分を取り戻したウンディーネは、エルフの顔を見て頬を染めると、その華奢な体を抱きしめた。
「ありがとう、エルフ……愛してるわ」
「私もお姉さまを愛してる……」
なんでそうなる?
よくわからんが、エルフはウンディーネの絶倫愛撫に惚れたらしい。
そしてこの日、一組の百合ップルが誕生した。
その後、エルフをNTRされ、やけ酒をした勇者に朝まで付き合わされたのは言うまでもない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます