バカになれ

第1話 29歳になるということ

主人公は、28歳キャリアウーアン女子。

世間でいうまぁまぁ良い大学を出て、まぁまぁ普通の上場企業に就職した。

飲食業界でコンサルをやりたいという願いが叶い、クリエイティブディレクターという職業につきました。

そんな彼女の願いは、『結婚』でした。

ある日の月曜日、会社の社食でオムライスを食べながら大きなため息をついた美奈子。

美奈子「はぁああぁ」

同僚の弥生が声をかけます。

弥生「どうしたの？なんだか元気ないね。」

美奈子「元気ないっていうか。婚活上手くいかないんだよね。」

弥生「あれ？宗介くんだめだったの？？」

美奈子「ダメではないけど進展性がないっていうか」

弥生「まぁ、あっちも選んでんでしょ」

宗介くんは、美奈子が務める会社が展開する飲食店に食材をおろしている商社の32歳。

美奈子「32歳で子供4人のバツイチってさ。」

弥生「全部奥さんが引き取ってるんだって？」

美奈子「うん。会わせてもくれないらしい。」

弥生「宗介くん、色男だからね〜。子供4人いるバツイチでもモテるでしょ。」

美奈子「そうなんだよね。つらたん。」

弥生「さぁさ、さっさとご飯食べる！」

サバサバした性格の弥生に急かされ、美奈子はオムライスをかけこんだ。