診察
数日前からからだの調子がおかしい。
仕方がないので午後から近くの病院にでかける。
その結果、私は『慢性恋愛中毒症候群』と診断された。
忙しい中、時間をさいて出向いたのにふざけた診断をされたということに腹がたったというよりも、私は正直面食らってしまい言葉が出なかった。
おまけにそのとぼけた医師は、まじめくさった顔で『突発性一目惚症候群』まで併発しかかっているというではないか。
私は無言のまま立ち上がると、診察室を出た。
そのまま病院を立ち去ろうとする私を、受付の女性が呼び止める。
こんな茶番に付き合わされたうえ、金まで取る気か。
私はあきれて後ろを振り返る。
その瞬間私は医師の診断の確かなことに気付いた。
受付の女性は微かな笑みを浮かべていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。