第2話 ぼくは、どっちなのっ !?

お父さんは、いつものように残業をして帰ってきた。


すでに、食事やお風呂も済ませてリビングで待って、お父さんが席に着くのを待ちました。


「お父さん、市役所に行って住民票と戸籍抄本をもらってきたんだけれど、どうしてぼくの性別が書かれてないのっ? 不思議でしょっ!」

「母~さん、わたしのメガネは?」

「アタマに掛けてあるでしょ~」

「あっ、そっか それ、見せなさい」

「は~い」

性別欄を指で指してお父さんに渡した。

「そうだなぁ~、どうしてなのかなっ? 母さんはどう思う?」

「わたしは知らないわよっ」

「ねっ、ぼくの母子手帳は残してあるんでしょ~?」

「探せばあると思うんだけど~、もうこんな時間でしょっ 探すのはまた明日ねっ」


そこまで言われると諦めて、ぼくは二階の部屋に戻った。


「弥生(母)、歩はそういうところはすぐに気が付くからなっ」

「澄夫(父)さんこそ、仕事の合間に取に行ってくれたらよかったのに・・・・ とにかく、歩にどう説明したら良いのかしら?」

「母子手帳を見せて、あの時のことを説明するしかないかなっ?」

「歩のカラダのことねっ でも、その後にあなたが訂正っていうか、届けてくれなかったの?」

「いやぁ~、あの時のことはなっ 忙しくって出してなかったのかなっ?」

「歩・・・悩んでるのよっ どうしましょ~」


ぼくはベッドの上に寝そべり、

「どっちなのかなっ? でも、男の子として、付いてるモノはきちんと付いてるんだからオトコだよなっ」

「でも、なんでナニも書かれてないのっ?」 

「もしも、ぼくが本当は女の子だったら・・・?」

くだらないていうか、自分では理解できないようなことは考えないで眠ってしまおう


この世の中、普通に考えたら理解できないことばかり...。

社会的なことばかりじゃなくって、ヒトのカラダ・医学的にもねっ、

歩のカラダはどうなるのでしょうねっ?

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