第27話 将来の嫁
「・・・う、美味い!」
一口食べたレミアが叫ぶ。
どれどれ・・・美味しい!
「流石マリン・・・惚れ直したよ」
「有難う御座います」
完璧な笑顔を、マリンが俺に向けてくる。
ぐふ・・・か、可愛い。
やっぱり・・・マリンはお嫁さんにしたいなあ。
いつ
ん。
レミアとフィンが微妙な顔をする。
「なあ、エイコク殿、マリン殿、そなたらはどの様な関係だ?」
レミアが尋ねる。
俺とマリンが、小首を傾げ、顔を見合わせる。
そして、異口同音に告げる。
「旅の仲間ですよね?」
「将来の嫁だな」
あれ、同音じゃ無かった。
「「「えっ」」」
3人がハモる。
・・・やはり
「き、貴様は何を言っているのだ、許される訳が無いだろう?!」
レミアが叫ぶ。
許されないの?!
「マリン・・・俺とでは、嫌か?」
「あの・・・いえ、嫌と言う訳で・・・ええ、その、本気なんですか?」
戸惑った様にマリンが言う。
直ぐに否定しないのは、一片の
「ダーリン・・・キミは・・・」
フィンが俺に強い視線を向けてくる。
「勿論、フィンが第1夫人、マリンが側室だ。順番もあるし、地位もあるしな」
「・・・そ、そうだよね。僕が1番、だよね」
フィンが頷く。
「あの、私も、2番目、で問題ありません」
マリンが頷く。
あ、どさまぎでハーレム化成功してる。
「マリン殿?!どうしたのだ・・・まさか、エイコク殿に脅されているのではあるまいな?!」
やっべ、バレてる。
レミア、鋭すぎる。
「そんな事無いです!私も、エイコクさんをお慕い申し上げております!」
「キミ等、会ったの一昨日だよな?!」
マリンの発言に、レミアがツッコミを入れる。
ちなみに、昨日は、1日中旅の準備をしていた。
「・・・まさか、
「違──」
「違うよ」
マリンが否定しようとしたのを、フィンが被せる。
「魔力の作用を感じないからね。マリンに
フィンが落ち着いた声音で言う。
・・・え。
ちょっと待て、フィンって、俺が
フィンをまじまじ、と見ると、目が合う。
フィンがニヤッと、小悪魔の笑みを浮かべる。
・・・やばい、すげー可愛い。
似合うなあ、その笑顔。
ついじっと見ていたら、つい、と顔を逸らし、赤くなる。
その顔も可愛いなあ。
「僕は、マリンが側室になるのは歓迎するよ。女性を大勢囲うのは、英雄らしい行為だし、優秀な力をこの世界に取り込むのにも役立つ」
フィンが、淡々と告げる。
正妻の公認来た。
「フィンか、マリンか、私か。ちゃんと1人、誠実に選ぶべきだっ」
レミアが叫ぶ。
・・・
あれ?
「レミア(さん)は、許嫁と結婚するんだよな(だよね)(ですよね)?」
俺とフィンとマリンの言葉がハモる。
「・・・
レミアが唸る。
やっぱり、レミアの
かけといてなんだけど。
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