第2話 初めての魅了
「集中が甘い!大気のマナを意識しろ!強いイメージを持て!」
女騎士──レミアの叱咤。
てっきり、魔法の指導は他の人がするのかと思ったのだが。
レミアは、魔法も使えるようだ。
・・・炎だけ。
「ファイアーボール!」
集中、射出。
狙いを違わず藁人形に当たり・・・炎上。
「コントロールは良いのだが・・・それでは魔族には勝てないな・・・」
レミアが困った様に言う。
ゴブリンとかそのあたりに勝てればそれで良いんですけどね?
「炎の刃よ!」
レミアが放った炎が・・・次の瞬間には藁人形に当たり・・・大炎上。
周囲の藁人形を含め、塵と化した。
「このくらいでも、魔王軍幹部にすら勝てぬだろう。エイコクのご学友達なら遥か高みに行きそうだが・・・」
大賢者とか言ってましたしね。
勇者までいたしね。
「レミアさんは・・・魔王討伐に参加されるんですか?」
ふとそう尋ねると、
「・・・それができぬこの身が口惜しい・・・」
うなだれた。
地雷だったか。
何にせよ、3ヶ月にわたって・・・魔法と・・・何故か剣技の訓練を、1対1でつけて貰ったのだった。
・・・レミアさんも暇だったのかな。
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賢治達の成長は凄まじかった。
1日、1日、強い力をつけていく。
俺も気配探知が出来るようになってくるにつれ・・・その大きさに戦いた。
もうレミア以外、俺を異世界人と認識している人はいないんじゃないだろうか。
俺はそんな雑な扱いだ。
・・・レミア曰く、俺は俺で十分異質な成長速度らしいが、比較対象が悪い。
指導以外の時間を使って、俺は図書室に通い、蔵書を漁った。
この世界で生き抜く知識をつける為だ。
そう、俺は、元の世界に帰る気は無い。
この世界を満喫するつもりだ。
・・・この
外出の制限も無かったので、外に出て色々チェック。
冒険者ギルドへの登録も行った。
そして・・・
遂に、練っていた作戦を決行する事にした。
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冒険者をやる中で、ばれないように少しずつハーレムを増やす。
それは安全策ではあったが・・・
レミアの容姿、そして魅力的な体つき・・・あまりにも惜しいのだ。
戦力としても貴重だ。
なら・・・
レミアに、告げる。
森で危険な魔物を見た、と。
俺では対処できないので、討伐を手伝って欲しい、と。
レミアはあっさりと信じ、俺についてきた。
後は、人里から離れた人目に付かない場所に行き。
そして。
「行使、
「あ・・・あ・・・?」
レミアの顔が真っ赤になり、体が震えている。
「跪け。そして、鎧を脱いで・・・胸をはだけろ」
レミアが膝を・・・
・・・
あれ。
目に光が戻り、紅潮した顔のまま・・・俺に剣を突きつけた。
「貴様、何をした。説明しろ」
・・・
効いてない?!
まさか・・・
詰んだ。
「あ・・・いや・・・そのですね・・・」
ちゃきり
剣が少し皮膚に食い込む。
やばい、本気だ。
今までの優しい目とは似ても似つかない。
鋭い目・・・恐らく、これが彼女の本来の目。
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2019/02/19
ベリア→レミア
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