1月23日 ヤサシイセカイ
デイキャンプの予定がたって、すっかりテンションが上がっているのに週末は下手したら雪が降るかもしれないという天気予報が発表されました。
寒さ対策をしっかりしないとかなりまずそうでドキドキです。
さて、そんな現実の寒さが待っているものの、今日はとっても心が温かくなる出来事がありました。
路線バスに乗ったときの事です。
私の前にベビーカーを押して乗り込んだ若いママさんがいました。
ところが既にバスの中にはベビーカーと共に乗っている女性が1人とベビーカーをたたんで赤ちゃんを抱いて乗っている女性が一人いたのです。
バスではベビーカーのまま乗れるのは2組まで
という規定があります。
でも、20~30分に1本の路線バスなので運転手さんは乗車拒否をせず、善意で3組目のベビーカーを押していた女性を乗せたのでしょう。
バスの座席はほぼ埋まり、空いているのは最後尾だけ。
そのため、私と同じ停留所から乗り込んだママさんはバスの乗降口の側まで移動した後、赤ちゃんを抱き上げてベビーカーをたたみ始めました。
しかし、片手でたたもうとしたために赤ちゃんの上からかけていたひざ掛けを落としてしまったのです。
すぐ側にいた私はひざ掛けを拾い、折りたたんだベビーカーを固定する金具をかけました。
その時です。
「あなた、優先席がまだ空いているんだもの。座ったら?」
先に優先席に座っていた年配の女性が若いママさんに声をかけました。
私もママさんが座りやすいようにベビーカーを持って
「私がベビーカー持ってますから、座られたらいいですよ」
と伝えました。
若いママさんはお礼を言いながら着席したのですが、間が悪く次の停留所で白髪の女性が乗ってきたのです。
すると年配の女性がさっと立ち上がり、白髪の女性に席を譲ろうとしました。
「私は次で降りるから、どうぞ座ってください」
といいながら。
白髪の女性は
「私も次で降りるから、大丈夫ですよ」
と返事をし、乗降口の側へ移動してきました。
次の停留所と簡単には言うものの川を渡るため、次の停留所まで約1キロ弱。
内心、大丈夫かしらと私は思いながら白髪の女性を見つめました。
瞬間、白髪の女性と目が合ったのですが、
「大丈夫よぉ。バスの中でいつも座っていたら足腰が弱るわよぉ」
と笑顔で返してくれます。
その後は若いママさんを囲み
「赤ちゃん可愛いわね」
「今は大変でもすぐに独り立ちしちゃうから、楽しまないと」
などと、5分くらいの時間だったけれど優しい空気が若いママさんの周りに流れます。
居合わせた私の心もあったかくなりました。
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