第16話 手当てをしてくれる天使級美女タエちゃん

 魔王は天使級美女のタエちゃんのパン屋さんの裏の扉からおうちに招き入れられました。


 パン屋さんはまだ開店時間ではありませんでした。


 でもパン屋さんとつながっている可愛らしい小さなお家には焼き立てのパンの香りがこうばしくして美味しいぞと言うかのように充満していました。


「いい匂いですね」

「そうですね。もうすぐ開店ですから」


 魔王の擦り傷から血が出ているごっつい手を消毒のために握る天使級美女タエちゃんの細っこい美しい手はひんやりと心地良い冷たさでした。


 魔王の顔は真っ赤っかです。

 耳まで真っ赤っかです。

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