DAY11 目覚め
「おはよう。ずいぶん寝ていたね。そんなに疲れていたのかい?」
僕が気がついて最初に見たのは彼女の姿だった。
「君は九日間ずっと寝ていたんだよ?」
「それは……本当か?」
「嘘に決まってるじゃないか、鋭いね。何かあったのかい?」
鋭いのは彼女である。
「あまりよく覚えていないのだが変な夢を見た気がする」
「夢の中で九日も過ごしたのかい?」
「そういうわけではない……と思う。」
しかし、夢の中の長時間は現実では数分と聞いたことがある気がする。
「そういえば少女ちゃんはどうした?」
「そこに居るよ。行くところも無いらしいね」
そうであったとしてもここに居て良いのだろうか?
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