DAY5 黒塊
「実体なき者を斬る剣……凄いじゃないか。」
僕は本日2度目の大混乱に陥っていた。右利きなので右半身が返り血で染まった。
「まるで、人殺しだな。」
唾を飲み込みながら僕はこういった。
「そいつは能力を持った時点で人間じゃなくなったと思うよ。たとえ君がそいつのことを人間だと思っていたとしても斬らなくては僕たちが死んでしまう。」
気がどうかしていたんだろう。僕は、力の限り炎塊を斬った。凍っていたので硬かったが、斬れた。斬るたびに血が吹き出してきた。これは確実にフラッシュバックに悩まされるな。
炎塊のかけらを海に放って一息ついていた。その時、海底から黒い火柱が上がる。それはどこかで見たように人型になって黒塊と成った。
「返り血で服が真っ赤になったっていうのに、まだくるのか」
さらにその時、黒塊の後ろに白銀色の何重もの円が現れた。魔法陣、という言葉がぴったりだろう。魔法陣を実際に見たことはないが。
その円から2人組の男が現れたように見えた。浮いてる?
「全く、あれでは神の子ではなく悪魔の子だな」
「天に上がる前に堕天したね☆ ああいうのは今のうちに消しとかないと☆」
新たに出現した白銀色の円から一本の銀に光り輝く槍が出て、黒塊を一突き、討ち滅ぼした。
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